当会の作業は主に月曜の夜に事務所で開いてます。 主にDMの宛名書き(貼り)、DMのチラシ折り、DMの封詰めです。 月曜日では追い切れなかったら皆さんにメールで召集をかけて事務所を開き作業します。 事務所はクーラーが無いのが難点といえば難点ですが集まった皆さんで汗をかき談笑しながらの作業がかえって捗るのではと都合のいいことを考えてます。 本日は膨大なDMを発送することになったので事務所を開いて作業をしてました。 すると小林茂監督ご夫妻が陣中見舞いに来てくださり一緒に手伝っていただきました。 ありがとうございます! あと4階なので窓を開けているとたまにたまにカナブンやトンボが作業の様子を見にお邪魔するのですが、珍しくアゲハ蝶がぐるぐると遊びに来てました。 ホントに珍しいので何かいいことの前触れでしょうか。 画像は本日、封詰めを終えたDMです。 これにまだ二山ありました。 参加されました方々お疲れ様でした!
スポンサーサイト
2008.08.31
| Trackback(0) | 当会の活動報告
前略 お世話になっております。 市民映画館をつくる会です。 おかげさまで13回目となる『長岡アジア映画祭』を9月15日~9月21日に長岡リリックホールで開催できる運びとなりました。 準備をしているときははたして開催できるのか大きな不安を抱えていましたが、多くの方々のご協力をいただきこうして1部のチラシとして形となり、皆様にお送りできますことに喜びと安堵感じています。 最近はこのチラシ一枚一枚が結晶のように感じてきているので、手にした方々に受け止めていただきたいと思いながら宣伝に回っています。 よろしければお仲間方にご紹介をいただけませんでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。 草々
2008.08.29
| Trackback(0) | ごあいさつ
本日、五藤利弘監督「モノクロームの少女」の撮影現場を見学に映画祭実行委員で行ってきました。 撮影場所の栃尾の昔ながらの品のいい民家に到着後、撮影機材が並んだ室内に今の時代と違う、とても神秘的で美しい女性がいました。 彼女はその後、奥の部屋で五藤監督と芦澤明子撮影監督の指導の元、入念なライティングを重ねて本番に挑んだようでした。 その時間をかけて撮影にこぎつける様子を外側から見学していてここがかなりクオリティの高い現場であることを確信しました。 その女性はとても有名なモデルさんだそうですが、その衣装を身にまとった美しい姿は謎めいたヒロインそのものでした。 常に緊張感がヒシヒシと感じられる現場で五藤利弘監督はいつもよりいくぶんピリッとした印象でしたが、やはり温厚な性格は変わることなく自分たち映画祭実行委員を見つけて柔和に微笑み、念願の企画が実現した喜びと手応えを感じてたようです。 こちらは小林茂監督からの伝言をお伝えしたところ「ありがとうございます、この前はもっとお話しをしたかった。映画祭で小林監督の新作を観たいと思ってます。」と謙虚にお礼を述べてました。 その後は次のシーンの段取りをしたものの、雨が降ってお天気のご機嫌伺いとなりましたが、現場には主演の寺島咲さん、入野自由さんが出たり入ったりする中、やはりこの日のメインは「現場者」大杉漣さん。 さすがに現場に到着しただけで完全に空気が変わった様子が手に取るようにわかりました。 空き時間に実行委員で挨拶をさせていただき、制作発表に届いたビデオレターに映画祭に触れていただいたお礼をお伝えしました。 「そんな離れてないで、もっと近づけよ」 あるがままの漣さんの姿にグッときていました。 入野さんの父親役として現場に紹介された漣さんをスタッフ一同が拍手で迎えてリハーサル開始。 田舎の親父役として息子を叱りつける姿、一挙一動に目が釘付け、こんな貴重な場面を間近で見る喜びに打ち震える思いが。 そして何度かリハーサルを重ねて、その度にアイデアを出し演技を変えて本番開始。 無事に一発OKとなりましたが、もしかしたら監督もずっと漣さんの姿を見ていたいと思っていたのか、なかなか「OK」の声が出ず、かなりの長まわしとなっていました。 あのままカットせず映画で使われるのか気になります。 しかし五藤監督がプロ中のプロである漣さんにOKを出す姿を目にしたことに本当に感慨深いものが。 というわけで漣さんが現場に入っただけで撮影は最高潮を迎えた気がしましたが、まだまだ撮影は続くようです。 ほんの半日だけでわかった気がするのもなんですが、いい映画になる筈です。 五藤監督、スタッフの皆様、ハードなスケジュールで大変だと思いますが応援しています。 あとお邪魔しましたが見学させていただきありがとうございました。 しかし差し入れのお饅頭を渡したら皆さん予想以上に喜んでいただいたのは嬉しかったです。 最後に帰り際、印象に残ったのは自ら機材の後片付けをする芦澤撮影監督のお姿。 一流の方なのに、それとも一流の方だから自分から後片付けを率先しているのかと。 そんな方が現場を引き締めているのは改めていい映画になる予感が。 画像はこの日の現場での五藤監督です。 写真から伺いできるかもしれませんが、一般的な映画監督というイメージと違う温和な人です。 しかし「モノクロームの少女」は自ら企画し脚本を書き監督するなど、信念を貫き通し協力者を得て夢を実現させた努力の人です。 昨日は加藤武さん出演シーンを撮影したそうですが、黒澤映画を観て映画を志しただけに感無量だったそうです。 「モノクロームの少女」の撮影はこちらが詳しいです。新潟「謙信の里~とちお」栃尾商工会
2008.08.28
| Trackback(0) | 当会の活動報告
好評開催中の「第13回長岡アジア映画祭ポスター展」ですが、テレビの取材が入りました。 今度の金曜、8月29日17時45分よりケーブルテレビのエヌ、シィ、ティ の中のNCTニュースで紹介されます。 また発売中の月刊ウインド 9月号でも映画祭について紹介いただいています。
2008.08.27
| Trackback(0) | ごあいさつ
一昨年は鍛冶昇監督、倉本聰脚本、舟木一夫主演「青春の鐘」(69)。 昨年は長谷部安春監督、小林旭主演「爆弾男といわれるあいつ」(67)。 と続く昔の長岡で撮影された映画シリーズの上映、今回は1959年の日活映画「その壁を砕け」です。 毎回、スクリーンに登場するかつての長岡の風景は撮影時に青春を過ごした方にとっては懐かしく、 そんな時代を知らない世代にとっては新鮮な風景に映りとても好評でした。 今回はもう半世紀の前の貴重な長岡の姿は一級の資料といっていいかもしれません。 特に柿川と信越本線が交差する付近、今の旭町の姿がモノクロームで登場するのは現在、お近くにお住まいの方は身震いするのではないかと。 さらに特筆なのが日本映画界を背負ったといっていい超豪華スタッフ。 監督は「狂った果実」などでフランソファ・トリュフォー等、ヌーヴェルヴァーグの旗手に多大な影響を与えた中平康。 脚本に現在は最長老の現役監督・新藤兼人。 音楽は「ゴジラ」のあの伊福部昭。 撮影に今村昌平、神代辰巳 監督作などで知られる姫田真佐久と、第一線のスタッフが冤罪をテーマに本気で取り組んだだけに面白くならないはずはありません。 東京の名画座でもなかなか上映されない貴重な作品なのでこの機会にぜひ。 冤罪を晴らすべく闘う小高雄二の熱演もいいですが、巡査役の長門裕之の好演も光ってます。 その壁を砕け 1959年 日本 9月17日(水)13:30~ DATA 100分/日本語 英題 “THE WALL OF SUSPICION CRY FOR CLNNOCENCE” 監督 中平康/ 脚本 新藤兼人/ 撮影 姫田真佐久/ 音楽 伊福部昭 出演 小高雄二/長門裕之/芦川いづみ 配給 日活 story 自動車整備工の渡辺三郎は東京で懸命に働きようやく新潟に住む婚約者を迎えに行くため夜の国道を走っていた。しかし三国峠で一人の男を乗せたことから歯車が狂い殺人罪で逮捕されてしまう。 昔の長岡で撮影された映画上映第3弾は冤罪をテーマにしたサスペンスで長岡駅前、柿川沿いの他、新潟・柏崎・湯沢・佐渡と県内を縦断。さらに日本映画を背負った豪華スタッフにも注目!
2008.08.26
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
“私は何も怖くない 死んでいくから もう死んでいるから” 今回の映画祭ポスターとパンフレットチラシの表紙をデザインしていただいたのはレバノンからの留学生カーラさん。 ひょんなことから、本当にひょんなことから当会事務所にやってきました。 レバノンから来たというので第11回の映画祭で上映した「ラミアの白い凧」という映画を知ってるか? と尋ねたら当時観に来ていたそうです。 そこで話が弾みデザインを学んでいるというのでこの機に映画祭ポスターのお願いをしました。 事務所にて作業の合間に聞くレバノンの貴重な話、(レバノンは岐阜県より小さい国、スキーをしてそのまま海水浴ができるなど)、を皆さんで聞いているうちに、ぜひレバノンのお話を映画祭でしていただけないか、望んだ結果再び「ラミアの白い凧」を上映しカーラさんが尊敬する長岡の真の国際人にてレバノンはもちろん中東をよく知る羽賀友信氏とともにお話しいただく予定となりました。 「ラミアの白い凧」はレバノン南部の本当に美しい風景が広がる村ドゥールズが舞台。 そんな美しい風景に不似合いなイスラエルとの国境をさえぎる鉄条網の向こうに誤って凧を落とした16歳の少女ラミアが体験する物語。 凧を落としたことが長老会議にかけられ結果、国境の向こうの従兄のもとへ嫁いでいます。全くコミュニケーションが取れない夫との新婚生活は難しく、彼女を見つめ想いを寄せるイスラエルの警備兵も現われて、、、 女性監督ランダ・シャッハル・サッツバーグは脚本も書き時にコミカルな場面も用意しながら男性主導で決まる婚姻制度に異議を唱え、さらに国境を巡るエピソードにレバノン・イスラエルの緊張した姿を描写していきます。 その事情についてはわかりにくいところがあるかもしれませんが、実際にドゥールズの村に滞在したことがある羽賀さんにお話しいただけたらと思います。 それにしても美しい風景に染まり引けを取らないヒロインのフラーヴィア・ビシャーラの官能的な美しさも特筆で国境を純白のウェディングドレスで超える姿は神々しく感じられます。 そして物語のとても不思議な結末は、、、書きたいのですがぜひ観にいらしてください。 ついでにカーラさんがレバノンの大学で学んだ教授はかのエドワード・サイードと交流があり、カーラさんはサイードの葬儀に参列したそうで今回の映画祭で「エドワード・サイード OUT OF PLACE」を観ることを楽しみにしているようです。 ラミアの白い凧 2003年 レバノン 9月15日(月・祝)13:40~ 上映後に*市民講座「映画と共に語るレバノン」 講師 羽賀友信長岡市国際交流センター長 DATA 80分/アラビア語 英題 “The Kite” 監督・脚本 ランダ・シャッハール・サッツバーグ 出演 フラーヴィア・ビシャーラ/マーヘル・ブサイべス フィルム・写真提供及び協力:国際交流基金 協力:(財)国際文化交流推進協会(エース・ジャパン) 16歳の少女ラミアは国境の向こう側に落ちた凧を拾うため侵入。問題となり長老会議の結果、イスラエルの見知らぬ従兄弟と結婚が決まり嫁いでいく。そんな彼女に恋心を抱く国境警備のイスラエル兵は… お互いの姿は見えるが有刺鉄線に分断され自由に往来できないレバノンとイスラエルの国境の村ドゥールズが舞台のラブストーリー。2003年ベネチア映画祭で北野武監督作「座頭市」と銀獅子賞を分け合った。
2008.08.24
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
映画祭に合わせてここ数年、毎年開催しているポスター展。 今年の上映作のポスターやこれまでの映画祭のポスターを展示します。 今年は8月26日(火)~9月8日(月)まで。 会場はながおか市民センター1階です。 入場料はもちろん無料。 そこで8月25日(月)はポスター展の準備をします。 夜7時より、ながおか市民センターで行ってますので、 お時間のある方、よろしければお手伝い願います。
2008.08.22
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
“女に手を出す時はその気にさせることね” 砂漠化が進行する荒涼とした内モンゴルで寝たきりの旦那、幼い子供を抱えて日々過酷な労働に精を出す女トゥヤー。 しかしさすがに限界を感じたために離婚を決意した途端、働き者のトゥヤーには次々と求婚者が。 彼らに出した条件は「子どもと離婚した旦那と暮らすこと」。はたしてトゥヤーの再婚の顛末とは。 昨年の映画祭で上映した「モンゴリアン・ピンポン」は同じく中国・内モンゴル自治区が舞台で見渡す限りの草原が舞台でしたが主人公の一家は移住から定住へと移り、時代の変わり目をさりげなく見つめていました。 しかしこちらはもはや草原だったことが信じられないほど温暖化や産業拡張によって、砂漠と化した大地で羊の放牧を生業にささやかな畑を耕す一家を見つめていきます。 内モンゴル自治区は現在、砂漠化の他、政府の遊牧民への強制移住、富裕層の出現と格差と大きく変貌していく、まさに現代中国の断面を見せながらも、少数民族の伝統・文化を記録し、時代が変わろうとも決して変わることのない家族への深い愛をトゥヤーを通して描いてます。 トゥヤーへの求婚者には富裕層の成金と既婚のロクデナシ、どちらもトゥヤーへの深い愛を語りますが、気持ちを受け止めながらもハードボイルドな言葉を吐く彼女の強気な面が切なくとてもいいです。 生きていくために過酷な生活・決断をしなければならないトゥヤーが誰よりも家族を愛してることに大きな感動を覚える1本。 昨年のベルリン国際映画祭グランプリ受賞作は監督が自身の母親の姿を重ねたという大地に立つ逞しき女性賛歌! 実行委員で先に本作を観賞した際、冒頭のトゥヤーの涙の意味に意見が分かれましたが、皆様はどう感じるでしょうか? ちなみに脚本のルー・ウェイは「さわば、わが愛 覇王別姫」「レッド・クリフ」と大作を書いてますが、以前に当映画祭で上映した「遥か、西夏へ」では監督を手がけてます。 トゥヤーの結婚 2006年 中国 9月20日(土)10:50~ DATA 96分/北京語 英題 “TOYA'S MARRIAGE” 監督 ワン・チュアンアン 脚本 ルー・ウェイ 出演 ユー・ナン/バータル/センゲー 配給 ワコー+グアパ・グアポ story 砂漠化する草原、過酷な重労働の毎日の中、幼い子どもと寝たきりの夫を抱えるトゥヤーは離婚を決意する。働き者の彼女には求婚者が押し寄せるが出した条件は家族のため「子どもと前夫とともに暮らすこと」、、、 昨年のベルリン国際映画祭グランプリ受賞作は変貌していく中国・内モンゴルの荒野で逞しく生きる女性賛歌。トゥヤーのモデルは監督の母親の姿を投影し、演じたユー・ナンは「スピード・レーサー」にも出演。
2008.08.21
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
“あの苦難を生きたからこそ真実の歴史を記録する責任がある” 9時間を超える「鉄西区」に続く王兵監督がまたも山形国際ドキュメンタリー映画祭グランプリを受賞した新作。 今度は「鉄西区」に比べれば3分の一、それでも3時間の長編ドキュメンタリー。 とはいえ和鳳鳴というおばあちゃんが半生をソファーに座って延々と固定カメラの前で独白するもの。 夫ともに地方の新聞記者だった彼女は夫が書いた記事が原因で右派という濡れ衣のレッテルを貼られて以後、強制収容所に収容、さらに文化大革命と困難の道を歩む。 過酷な労働、屈辱、迫害、飢え、そして最愛の人の死。 濡れ衣だけでは到底受け入れられない半生は3時間でさえ短いのだと思わせる。 結局、名誉回復をされたというが、ラスト近くで彼女のように右派というレッテルを貼られたほとんどの人は濡れ衣だったと明かされる。 しかし本作を目の前にした大半の方は当初は驚かれるのではないかと。 「これが映画か?これも映画か?」 しかしそんな戸惑いもいつしか彼女の語り口の最中に入り、過酷な人生に思いを馳せることになるように思います。 反右派闘争、文化大革命と二つの粛正運動の中の被害者のために彼女は今も執筆を続けています。 「私のペンを誰も止めることはできない。」 北京五輪の喧噪が静かになったころ、スクリーンと対峙する最もふさわしい映画とも思えます。 鳳鳴(フォンミン) ― 中国の記憶 2007年 中国 9月18日(木) 16:10~ 9月19日(金)10:30~ DATA 183分/中国語 原題 鳳鳴 英題 FENGMING A Chinese Memoir 監督 王兵(ワン・ビン) 提供 山形国際ドキュメンタリー映画祭 一人の老女、和鳳鳴(ホー・フォンミン)。地方の新聞記者として働き結婚したが同じく記者である夫の執筆した記事が原因で反革命分子のレッテルを張られ、ふたりは別々の強制収容所へ送られてしまった… 1950年代以降の中国で起きた二つの粛清運動で数々の迫害を受け、1974年に名誉回復をする30年に渡って老女が語る壮大な物語。超大作「鉄西区」に続いて王兵が山形国際ドキュメンタリー映画祭大賞を受賞。
2008.08.20
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
昨日の審査会の前に五藤利弘監督より「モノクロームの少女」の制作発表で流された大杉漣さんのビデオレターを貸していただきました。 早速、本日の作業中に実行委員で見ましたが参加した映画祭について「楽しい思い出」と触れていただき一同、本当に感激していました。 「長岡での撮影を喜び、楽しみにしています。」 この時期に漣さんの心遣い溢れるビデオレターを目にしたことは大きな励みとなりました。 漣さん、五藤監督、嶋田プロデューサーどうもありがとうございます! いよいよ「モノクロームの少女」のクラインクインが間近に迫ってきましたが、本当に期待しています。
2008.08.18
| Trackback(0) | 当会の活動報告
本日「第10回長岡インディーズムービーコンペティション」の審査会が長岡商工会議所にて開かれました。 ゲスト審査員に長岡在住・小林茂監督。(チョコラ!) 長岡出身・東條政利監督。(9/10 ジュウブンノキュウ) 同じく長岡出身・五藤利弘監督。(想い出はモノクローム、モノクロームの少女) 柏崎在住・杉田愉監督。(貝ノ耳) と、いづれも映画作家として一線で活動・活躍する顔ぶれで“中越のドリームチーム”と呼びたい豪華な面々でした。 さらににいがた映画塾代表で映像作家でもある井上朗子さん。 スイス出身で長岡造形大学で映像を教えているビューラ・ヨールグ教授と 生まれはもちろん個性も作風もジャンルもまるで違う面々が一室の中で机を並べて、 予備審査を通過した作品を一日中、観賞後、喧々囂々と白熱した実りある議論が沸騰しました。 映画に対して造詣の深い一言を持った人たちなのではたして着地点に辿りつくのか心配する程でしたが、時間をオーバーしながらも無事にグランプリ作品が決定しました。 審査員達が意見を主張をし、譲歩できるところは譲歩しあい受賞作が決定するまでの道筋を一言一句漏らさず、書き起こしたい衝動にとらわれてます。 あの場を皆様にお伝えしたいほどでした。 ともかくスリリング、そして大変勉強になりました。 ちなみに最近、入会した新メンバーの映画界志望の青年はこのスリリングな場に同席し大いに刺激を受けたようでした。 確かにいきなりこんな場を目撃したら若いだけに人生、左右しそうです。 その後は懇親会も兼ねた当会の納涼会に突入し興奮冷めやらず映画談義に耽てました。 とても贅沢な時間となりました。 グランプリ受賞作は9月15日に上映する予定です。 作品を応募していただいた皆様、 心意気で参加していただいた審査員の皆様、 重ね重ねありがとうございました。
2008.08.17
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
「第10回長岡インディーズムービーコンペティション」の予備審査が終わり、明日は審査会を開きます。 会場で最終審査に残った作品を上映し、審査員の皆さんでで見て受賞作を決定する予定です。 今年の審査員は豪華な顔ぶれが集まるのでわくわくしています。 また長岡アジア映画祭のホームページが更新しました。 ぜひご覧になってください。http://www.mynet.ne.jp/~asia/ あと現在、当会では毎週月曜日の夜に事務所にて映画祭の作業・ミーティングを行ってます。 作業はたくさんありますので、お時間のある方でお手伝いいただく方は随時募集しています。 詳細はお問い合わせください。 よろしくお願いいたします。
2008.08.16
| Trackback(0) | 当会ご案内
“なんで、こんな戦争をしたんだろう。” 今年も終戦の日を迎えましたが、当映画祭は意識して毎回、戦争がテーマの映画を上映しています。 アジアの歴史は戦争の歴史とも言え、平和について考える機会のひとつであればと思ってます。 今年の上映作「花の夢-ある中国残留婦人-」は昨年、好評を得た「ひめゆり」のように、老女の過酷な戦争体験を戦争を知らない世代の若い監督が聞きとった作品です。 ただし「ひめゆり」は22人の声に耳を傾けてましたが、「花の夢」は一人の老女に焦点をあて聞き入ってます。 都心のアパートに猫と暮らすおばあちゃん栗原貞子さん。 かつてはお国のためにと使命に燃えて満州に渡り、「大陸の花嫁」として見知らぬ相手と結婚。 しかし夫は出征した後にソ連が侵攻。 身重ながらいのちからがらの過酷な日々を送ったあとに生きるために中国人の貧しい農民と再婚。 さらに文化大革命が待ち受け日本人であるために迫害を受ける、、、 副題の“中国残留婦人”とは終戦時、残留した13歳以上の日本人の女性のこと。 12歳以下の“中国残留孤児”と違い、13歳以上であれば正常な判断ができる大人とみなし、補償も一線を画してるとのこと。 中国に残され帰国を希望する中国残留婦人に日本政府は一切連絡をせず、いわば国に棄てられた『棄民』として大陸で生きた栗原さんに孫ほどの世代の若い女性監督が記録していきます。 「満州」も「中国残留婦人」も知らなかった監督はいつしか同じ女性として敬意を込めて描き記録していきます。 中でも身重で困窮していた栗原さん、いわば戦時中は敵であった日本人を他の縁談を投げ出して結婚した中国の旦那さんの姿に究極の人間愛を見る思いがし、ラストシーンに登場する栗原さんの家族の姿とともに深い感動を呼び起こします。 決して声高にならず抑えた語りで映画を締めていく余貴美子のナレーションも静かに印象に残ります。 一見、普通のおばあちゃんが語る戦争、それは日常と戦場が地続きだったこと明かしてくれるようです。それだけに“なんで、こんな戦争をしたんだろう”という栗原さんのつぶやきが重く聞こえます。 映画祭では東志津監督をお招きしお話しいただきます。花の夢 -ある中国残留婦人- 9月20日(土)14:35~ DATE 97分/日本語 英題 “The Women the War Left Behind ” 監督・撮影 東志津 プロデューサー 伊勢真一 語り 余貴美子 出演 栗原貞子 製作 映画「花の夢」制作上映委員会/いせFILM story 1944年、18歳の時に「お国のために尽したい」と希望し満州に渡るものの、日本は敗戦。混乱の中、帰国ができず35年もの間、国に棄てられ「中国残留婦人」として生きることを余議なくされた栗原貞子さんの記憶を辿る。 今は東京のアパートに静かに暮らす栗原さんの元に孫ほどの若い女性監督が訪れ大陸の過酷な生活を聞きだす。中国に根を張り人生を切り開く姿、彼女を支えた中国の夫に尊い命と人間愛が見える感動作。
2008.08.15
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
“行け行け彼方へ行け 完全に彼方へ行け” 北京五輪の真っただ中ですが、今年上半期の出来事で最も印象に残ったことはやはり長野の聖火リレーを巡る大騒動ではないかと思います。 あの日、4月26日、長野で目の当たりにした、あらやる場所での中国からの留学生とチベット派の一触即発の騒然とした光景の中、ちょうど映画祭の上映作を選んでいたので中国について様々な角度から観てみようという思いが強まりました。 今年のプログラムにはそれが少なからず反映しているかと思います。 その中の1本「ダライ・ラマの般若心経」はチベット暴動を扇動していると中国当局が非難するダライ・ラマ14世の姿を撮影したもの。 とはいえタイトルからわかる通り、ここにはどのようないきさつでチベットで迫害を受けて現在のインド・ダラムサラに亡命したのか、また現在のチベット独立運動についてはという背景・見解は全く触れてなく、ただチベット仏教最高指導者として「般若心経」を日本人に向けて法王が解りやすく解説していきます。 ともかく全編に渡って「般若心経」について熱く語る法王の姿が映されます。 しかし門外漢にはそれでも難しいように思うのですが、一つ特に印象に残ることを挙げれば、話が一区切りするたびに「アッハッハ」と豪快に笑う法王の茶目っ気溢れる笑顔。 誰もが魅了される筈でこの笑顔を間近で中国当局の要人が見れば膠着した現在の関係も柔軟になるのではと淡い期待を抱けるのですが。 あとあまり見る機会のないダラムサラの群衆の前での法話シーンも見どころのようです。 新聞の記事の中で長野の聖火リレーのスタート地点として揺れた善光寺の住職が北京五輪開会式に触れて「世界の人が平和を考える機会に」と語る反面、別の住職は「騒動も結局、一過性のものだった。五輪がj始まりみんな忘れてしまうだろう」と冷ややかに語ったコメントがありましたが、あの日の騒動を只中で目にした人々は決して忘れてはいけない筈で、今後も抑圧を受けてるチベット族の人々を背負って生きるだろう法王の素顔をこの映画で感じとれるのではと思います。ダライ・ラマの般若心経 上映日 9月15日(月・祝)19:00~ 9月18日(木)12:00~ DATA 2005年 日本 70分/チベット語、英語 英題 “DALAI LAMA Discours on the HEART SUTRA” 監督・撮影 菊池和男 出演 ダライ・ラマ法王14世 STORY 仏教最高の教典である「般若心経」をチベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ法王14世がカメラに向かって解り易く解き、インド国内の仏教的生活を送るチベットの人々を訪ね歩くドキュメンタリー。 ジャーナリストの大谷幸三とカメラマンの菊池和男がダライ・ラマの住むインド・ダラムサラを訪れ、日本で特に人気の高いお経「般若心経」についてダライ・ラマ本人に語ってもらった様子を収めた貴重な映像作品。
2008.08.14
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
ここ数年この時期になると新潟市の放送局に映画祭の後援をいただいたお礼と紹介のお願いに1日で回っています。 途中に公の施設があれば「新潟文化祭2008」の参加協賛事業なのでポスター貼りとチラシを置いていただくお願いをします。 さらに以前にもお願いをした店舗などにも顔を出してポスター貼り等の依頼をします。 だいたいいつも同じコースになります。 お店が定休日で閉まっているのはともかく閉店して跡形もないのはちょっとショックで淋しく思ったりしてました。毎年お世話になってただけに。 新潟の放送局はなぜか信濃川沿いにどこもあるので、川面を橋を渡りながら、岸部や堤防沿いから見ながらいつもチャリンコで疾走しています。 長岡の信濃川は雄大で素晴らしいですが、新潟の信濃川はとても身近に感じるとともに奇麗に映ります。改めて信濃川は新潟県にとって大きな財産だと。 例年、こんな形でしか会えない人、初対面の人、去年いたのに今年はいない人など、様々な思いを感じながらペダル漕いで後にするのはちょっとしたロードムービーではないかと気取ったりしておりました。 ただし端から見れば買い物かごにはみ出たチラシがたくさん入ったバックを入れ、ポスターの束を抱えた姿は妙でしょうが。 とはいえ炎天下、汗だくになりながらもなるべく水分の補給は抑え一通り回った後の喜びは居酒屋で一杯の冷え冷えの生ビールを飲み干すこと。 この時ばかりは例えこれを最後に世界が滅んでも文句は言わないでおこうと思うほどです。 はたして放送局は紹介していただけるでしょうか。 画像は全く関係なく、長岡花火を見に集まった各特派員のお土産です。 ありがとうございます!こちらもまた逢う日まで。
2008.08.13
| Trackback(0) | 当会の活動報告
当会で1,2を争うほど映画を観ているのがS副会長です。 先日、飲みながら映画談義に耽けてましたがいつも互いの好みの作品が一致せず、斬ったりフォローしたりを繰り返してました。 しかしある日本映画についてはお互い高い評価で一致しました。 あれは凄い映画だと。 その映画の監督が先月、新潟市のシネ・ウインドに講演とともに来館。 縁の深い香港特派員の言葉を伝えることも目的に足を運びました。 鬼才と呼ばれるだけに、歯に衣を着せず映画の熱いエピソードに痺れまくってました。 何より監督自身が語るこれまでの生きざまに圧倒されてました。 厚意から懇親会にも参加させていただき、自己紹介で長岡で映画祭を開いてますと話すと「映画をかけてやってるという考えじゃダメだからな」と自身が参加したこれまでの映画祭の見聞とともに叱咤のアドバイスをいただきました。 だれに対しても真剣に話に聞き入り、特に「若者を信じる」を口癖のように語るだけに、懇親会に参加していた映画界志望の若者達に熱心なアドバイスをしていたのも強く印象に残りました。 パンフレットにサインを書いていただきましたが一際、目に留まるのが「心」の文字。 実はS副会長は名古屋で偶然、この鬼才と会い立ち話をしてえらく感銘を受けており、その際に色紙に書いていただいたサインは事務所の壁に飾っています。 その色紙にも大きく「心」の文字が。 とても気になっていたので意を決してこの「心」の意味について尋ねると鬼才曰く「ありがとう。という意味だよ」。 また痺れてました。
2008.08.12
| Trackback(0) | 当会の活動報告
昨日の新潟日報に写真入りで掲載されていましたが、 9日に五藤利弘監督の「モノクロームの少女」の制作発表が栃尾にて開かれました。 写真で見ると五藤監督はいつもどおりのTシャツ姿で肩肘張った様子には見えませんでしたが、 多くの苦労を重ねてようやく実現までこぎ着けたので感慨深いものがあると思います。 出演者は寺島咲・入野自由・有村実樹・川村亮介・藤真美穂・大桃美代子・松井誠・大杉漣(!)・村野武範・加藤武 と若手からベテランまで揃った豪華キャストとなりました。 さらに撮影に黒沢清監督「叫」「LOFT」「トウキョウソナタ」の芦沢明子。 音楽に長岡出身のシュガーフィールズの原朋信とこちらも凄いメンツが参加しています。 記者会見を終えて帰京する途中に事務所に少し五藤監督は顔を出していただきましたが、嬉しかったのは会見に出席できなかった大杉漣さんはビデオレターを送って下さり流したそうで、 その中で「長岡アジア映画祭」に2回参加したことに触れていただき、長岡に愛着を感じてくださってるとお話ししたそうです。 このビデオは映画祭実行委員がとても励みになり、喜ぶと思うのでぜひ今度見せていただくようお願いをしました。 今年の映画祭、9月15日には五藤監督の短編「想い出はモノクローム」を上映し、五藤監督にもお越しいただきます。 その頃は「モノクロームの少女」もクランクアップしてる筈なので一回り大きくなった五藤監督に会えることと思います。 その前に五藤監督にはとある依頼をしているのですが、これについてはいづれまた。 (画像は「想い出はモノクローム」)
2008.08.11
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
昨日の「4ヶ月、3週と2日」上映会にお越しいただきました方々、ありがとうございました。 反響は耳に入ってきましたが概ね好評だったように思います。 当会の上映会、次回は9月15日~9月21日の「第13回長岡アジア映画祭」になります。 どうぞよろしくお願いいたします。
2008.08.10
| Trackback(0) | 上映会
(C)Mobra films 2007 配給:コムストック・グループ 市民映画館をつくる会 第83回例会 映画「4ヶ月、3週と2日」上映会 2007年度カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞作 ルーマニア映画 監督 クリスティアン・ムンジウ 出演 アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ、ヴラド・イヴァノフ 後援 長岡市・長岡市教育委員会・長岡市国際交流協会 協力 シネ・ウインド 「4ヶ月、3週」と2日公式HPhttp://www.432film.jp/ 日時 8月9日(土)上映時間 ①10:30~ ②12:40~ ③14:50~ (作品時間113分)会場 長岡市立劇場大ホール http://www.nagaoka-caf.or.jp/ *上映会実行委員(ボランティアスタッフ)募集! 詳細はお問い合わせください。 ●前売券● ・一般・大学生・専門学校生 1400円 ・小・中・高校生、シニア(60才~)、障害・療育手帳をお持ちの方、 介助の方、外国籍の方 900円 ●当日券● ・一般・大学生・専門学校生 1700円 ・小・中・高校生、シニア(60才~)、障害・療育手帳をお持ちの方、 介助の方、外国籍の方 1000円 ●プレイガイド● 長岡市:大和長岡店、ジャスコ長岡店、パルス、島津レコード本店、文信堂長岡店、ラ・ボントーン、喫茶いそしぎ、キャラメル・ママ、雑本堂、らなぷぅ、いろは商店、豆腐屋わむ、長岡造形大学、長岡市民劇場、長岡商工会議所、長岡市立劇場、リリックホール、市民映画館をつくる会、小林書店(栃尾地区)、 新潟市:シネ・ウインド 三条市:みずすまし ●お問い合わせ● 市民映画館をつくる会 〒940-0066 長岡市東坂之上2-2-2スズランビル4F TEL/FAX:0258-33-1231 メールお問い合せ:tsukurukai@lds5.com 長岡商工会議所内事務局 TEL:0258-32-4500(平日の昼) *9月15日~9月21日『第13回長岡アジア映画祭』開催 実行委員(ボランティアスタッフ)募集中。http://www.mynet.ne.jp/~asia/
2008.08.09
| Trackback(0) | 上映会
8月9日(土)「4ヶ月、3週と2日」上映会の物販を記します。 「4ヶ月、3週と2日」パンフレット 800円 「第13回長岡アジア映画祭」前売券 一回券 900円、三回券 2400円、 フリー券 5500円 「街の記憶 劇場の灯り」 1800円 新潟県の映画館すべてを網羅した力作。
2008.08.08
| Trackback(0) | 上映会
昨年の冬に十日町市にオープンしたミニシアター“十日町シネマパラダイス”。 当会の「 殯の森 」上映会に際してご協力をいただきました。 その際には館内を見学させていただき、こだわりのあるあラインナップともども深く羨望していました。 今回、映画祭のチケットを販売していただくお願いに参り、快く引き受けていただきました。 チラシも置いていただいてますので、十日町の方、ぜひシネパラに足を運んだ際は当映画祭のチラシも手に取ってみてください。 ちなみに今回観たのはエドワード・ノートン主演「幻影師アイゼンハイム」。 曲者俳優の主演らしく一筋縄でいかないストーリーに錯乱しながら酔わされました。 この映画館は十日町にとって宝物のような存在だと思い、壁に貼ってあった今後の上映作のポスター陣にやはり羨望しながら十日町を後にしてきました。 十日町シネマパラダイスHPhttp://www.t-cinepara.com/ シネパラのブログに館長が「街の記憶、劇場のあかり 長岡座談会」について書いていただいてます。http://t-cinepara.seesaa.net/article/97964801.html ありがとうございます!
2008.08.07
| Trackback(0) | 当会の活動報告
少年時代から映画と考えることが好きな青年。 その彼がシナリオコンテストのある映画祭に応募したところ、 あて書きをした女優がその映画祭に偶然なのかゲストとして参加。 早速、舞台裏の場で女優にシナリオを渡して読んでいただいたところ、 大変気に入りその場で出演を承諾。 女優は彼に尋ねる。「あなたはどこから来たの?」 「柏崎です。長岡からは新幹線できました。」 「そうなの、私は長岡に親戚がいるの」 応募した作品「貝ノ耳」は見事その伊参映画祭シナリオ大賞短編部門大賞を受賞。 大賞の特典として受賞作は映画化され大女優の鰐淵晴子さんは、 まだ名もない青年の映画に喜んで出演することになる。 杉田愉監督の「貝ノ耳」のこのエピソードを聞いただけでちょっと神がかったものを感じました。 そんな偶然が本当にあるのだろうかと。 しかしこれだけにとどまらず杉田監督には才能と実力で得た偶然では片づけられないエピソードが多々あり、いつのまにか柏崎の喫茶店で2時間も話し込んでいました。 完成したばかりの映画祭のチラシを渡してキャッチを指差し「だから本当にマスィールなんですよ」 『すべてはマスィールの名のもとに』 今回のキャッチのマスィールとはどういう意味なのかとよく聞かれますが、 アラビア語で『運命』や『縁』。 杉田監督にとっても的を得たものと感じたようです。 しかしマスィールの意味を先に知っていたのはドキッとしてました。 遺作のつもりと壮絶な決意で監督したという「貝ノ耳」は意に反して世界16カ国、45の国際映画祭で上映。 ハンガリーのとある大学では教材としてプリントをまるごと保管しているそうです。 劇場公開されてあっという間に消費される映画と違い、世界の映画祭でまるでリレー競技のバトンのように映画祭から映画祭へと繋がれる映画が「貝ノ耳」。 正直、杉田監督は海外の映画祭に目が向いた孤高の映画作家というイメージがあったのですが、今回のお話の中で父親が長岡出身の鰐淵さんのことも含め「長岡アジア映画祭」を意識していたことがわかり、とても嬉しく思いました。 それにとても饒舌ながら映画への想いとこだわりを語る姿にすっかり魅せられました。 ちなみに映画を観ながら注目をしているのが映画監督第一作のファーストショット。 この映画祭のきっかけが「恋する惑星」と話したら、ウォン・カーウァイのデビュー作のファーストショットをニコニコしながら語り始めました。 現在は次回作の準備中。 杉田ワールドのミューズといっていい品田涼花さんへの尽きせぬ賞賛も含めて、 次から次へと創造の泉が湧いてるようで、今後どんな映画を放つのか期待が高まります。 その前に「貝ノ耳」は新人監督が世界の荒波を前に自身のブレない立ち位置を示したかのような真の芸術映画。 映画に身を任せるだけでいいので、ぜひその世界に触れてみて下さい。 9月21日(日)15時10分より 上映後に杉田愉監督、鰐淵晴子さん、坂井昌三さん、品田涼花さんをお招きしてのトークを予定してます。
2008.08.06
| Trackback(0) | 長岡アジア映画祭
当会会報のフリーペーパー「すくらんぶる」が早々に本日完成しました。 今号は映画祭特集ということで新作「チョコラ!」を上映する小林茂監督、 そして6月の「ひめゆり」上映会の感想を兼ねて柴田昌平監督と、 日本を代表する二名のドキュメンタリー映画作家より寄稿いただいた貴重な号となりました。 見かけましたらぜひ手に取ってみてください。 また8月9日(土)長岡市立劇場での「4ヶ月、3週と2日」上映会の前売券を プレイガイドが遠方で求められない方はこちらにご連絡をいただければ、 前売券価格で観賞できるよう手配いたします。 お越しいただいたお客様にできたばかりの「すくらんぶる58」も配布します。 以上、よろしくお願いいたします。
2008.08.04
| Trackback(0) | 当会の活動報告
信濃川河川敷にて当会の皆さんで長岡花火大会見物をしてきました。 早朝から場所取りに行ったため、ホントに毎年目の前で見ています。 信濃川の川面に映る花火の姿が一層、情緒を感じさせます。 人、それぞれだと思いますが川東からの観賞がいいような。 これも当会の参加特典の一つではないかと。
2008.08.03
| Trackback(0) | 当会の活動報告
長岡まつりが控え浮足立っていますが、その後の8月9日(土)には長岡市立劇場でのカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「4ヶ月、3週と2日」上映会が控えてます。 ルームメイトの中絶のために奔走する女子大生の長い一日。 重い雰囲気ですがサスペンス映画ととらえればエンターテイメントとしてラストまでハラハラドキドキさせてくれます。何より手持ちカメラが終始、スピーディにヒロインの後を追うように描かれ、それが巧みなテクニックで周到に計算されてるので全く飽きさせません。 本作の背景は1987年チャウシェスク政権末期のルーマニアの社会情勢が多々あり、 当時は労働力確保のために中学生にも出産が奨励され、45歳に満たない女性は子どもを4人産むまで中絶してはいけないと法で定め、出産まで国家にコントロールされ、違法中絶がバレたら即、逮捕という自由を奪われた時代。 そんな中で監視の目をかいくぐり、危険な思いまでして終始イライラさせるルームメイトの中絶に手を貸すヒロインに共感などできず疑問符がつきまといますが、あの時代は中絶することが女性の独裁国家への抵抗という特殊さ、さらにもし自分が同じ立場になったらこのルームメイトの力を借りなければならないという事情を思うと、共感までできなくても切り捨てることはできないように思います。 件名は著名な映画評論家から拝借したものですが、日本がバブルを謳歌していた頃にルーマニアでは夜間も街灯もなく女性が正当な権利も与えられず抑圧されていたと知ることは、今この時代、隣国の独裁国家で生きる人々にも思いを巡らすことが可能のように思います。 何より世界中のトンがった映画人がこの映画に最高賞を与えたことは今の時代を的確に捕らえた作品だともいえます。間違いなく観る価値のある映画です。 そしてどう感じるかは観賞された方だけ応えがあるように思います。 最近は「いのちの食べかた」のクライマックス、屠畜を悟ったかのようにイヤイヤをし額を撃たれ逆さ吊りにされた牛さんとカメラが一瞬、目が合い「お前はどう思ってる」と観客に問いかけたような気がしましたが、本作もラストに主人公はカメラを見つめ時空を超えたかのようにこちらに「あなた達はどう思う?」と問いかけます。 はたしてこちら側で観賞された方はどう応えるでしょうか。 ぜひ、足を運んでいただきたいと願います。 当日、お手伝いいただける方も随時募集しています。
2008.08.01
| Trackback(0) | 当会ご案内
« | HOME |
»