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こけら落とし



今年に入って改装中だった長岡市立劇場は4月3日の当会「ディア・ドクター」上映会よりリニューアルスタートとなります。

打ち合わせのついでに見学をさせていただきましたが、
信濃川沿いの管理玄関、いわば正面口の裏口の右脇にはエレベーターが新たに設置され、
二階で降りると、そのまま大ホールのロビーへとスロープが作られていました。

障害者用の駐車スペースは管理玄関側にあり、こちらは以前からスロープがあり、
車椅子で来られました方はそのまま市立劇場に入場し、
左脇の事務室の職員さんに市民映画館をつくる会のメンバーを呼ぶように伝えていただけましたら、当会メンバーが劇場内までご案内いたします。

また長岡市立劇場では明日から「ディア・ドクター」の前売券を発売いたします。
4月1日と2日しか発売いたしませんが、お近くの方はぜひお買い求めください。

あと当日の会場運営をお手伝いいただけます方、随時募集をしています。
ご協力を頂けます方はご連絡をお願いします。

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2010.03.31 | Trackback(0) | 上映会

もうひとつの、ディア・ドクター



西川美和は変態です。

「ディア・ドクター」の撮影中、キャラクターの真意についてディスカッションをする西川美和監督と香川照之さん。
互いにとても信頼を寄せて意見を交換している様が映し出されているのですが、
西川監督が漏らした言葉が実は『きのうの神さま』の中の短編小説「ディア・ドクター」で、
鶴瓶師匠演じる伊野の物語ながらも香川さん演じる薬の営業マンにも読める仕掛けがあったことに気付きました。
こんなキャラクタ―設定をした西川監督に向けて鶴瓶師匠が瞬時に放ったのが冒頭の言葉。

DVDが発売されてるドキュメンタリー「笑福亭鶴瓶が生まれた理由(わけ) “もうひとつの、ディア・ドクター”」は「ディア・ドクター」のクランクインからクランクアップまで鶴瓶師匠に密着し、
その狭間にライフワークの落語会「鶴瓶のらくだ」に挑む姿を捉え、
超一流の芸人である鶴瓶師匠の姿に迫ってます。

撮影中に興味深いのがロケ地の茨城の山里、休憩時間中は片時も休まずにせっせとサインや記念写真とファンサービスに勤しむ鶴瓶師匠の姿。
周りの俳優やスタッフにすれば奇異に見え、さらにジョギング中には民家に寄ってシャワーを浴び、老人の愚痴を聞き夫婦げんかの仲裁までかってでる、おそらく第一線の芸能人がまずやらないようなことをなんのてらいもなく行い、笑いながら「他の芸能人が天狗に見えるやろ」と。

それは医者として村人に愛されて尽くす伊野になるための自然な役作りなのか、
しかしそんな打算など微塵も感じられない姿を目にしているディレクターは
「伊野になったのか、伊野そのものだったのではないか」と気付いていきます。

西川美和監督が本作を作った動機も大変興味深いですが、
それ以上に当初はラストシーンが疑問だったという鶴瓶師匠に西川監督は手紙を書いて送り、
それを読んで納得しその手紙を撮影中にずっとお守り代わりに持ってたというエピソード。
鶴瓶師匠は声に出してその手紙を読み上げるのですが、観客の解釈に任せるとしながらも、
自分の考えとして書きあげ師匠に送ったその手紙には
映画「ディア・ドクター」で鶴瓶師匠が伊野という人物を演じるのは
必然だったということが書かれてたということでした。

実は撮影前は噛み合わないでいた二人が撮影とともに互いに信頼関係を強く結んでいく様が見事にとらえられており、ぜひ本編を見たら手にしてほしいです。
そうするとまた「ディア・ドクター」が見たくなるはず。

しかし改めて西川美和監督って大きな才能の持ち主と共に可憐だなぁと。

2010.03.30 | Trackback(0) | 上映会

新潟、うまいロケ地ガイド

ロケ地ガイド-表紙..

新潟県フィルム・コミッション協議会がこの度、
県内の撮影ロケ地を網羅した“新潟、うまいロケ地ガイド“という冊子を発刊しました。

最近の新潟県内で撮影された映画、「モノクロームの少女」「あぜみちジャンピン!」「キャタピラー」「手のひらの幸せ」等など、その他、意外な作品まで全て網羅しロケ地ガイドはもちろん、グルメやお土産まで紹介し、これでなんとタダ、フリーペーパーです。

盛んな県内ロケのさらなる誘致・発展を主な目的に、県外の映画関係者を中心に映画好きの人達にどんどん新潟へ来てもらおうと。
入手場所は新潟県に向かう側の高速道路のサービスエリアや首都圏のJRの主要な駅を中心に、置かれているそうです。

そんな38ページもある立派な冊子に新潟県の映画祭として『にいがた国際映画祭』と共に『長岡アジア映画祭』も紹介されています。恐縮しました。

ちなみに西川美和監督の傑作「ゆれる」のあの最も重要なシーンのつり橋は津南町で撮影されており、もちろん紹介されて名前は見倉橋とあります。
秘境とはいえ観光客が多く訪れているそうです。

この“新潟、うまいロケ地ガイド”は4月3日の「ディア・ドクター」上映会にもロビーに置こうと思いますので興味をお持ちになられましたら手に取ってみてください。

http://www.loca-niigata.net/nigata/_SWF_Window.html?mode=1062
↑デジタルブックはこちらから読めます。

2010.03.29 | Trackback(0) | お知らせ

神様は意地悪ね くねくねしちゃうな



小林茂監督には「ディア・ドクター」上映会を
お仲間達にご紹介をしていただくなどご協力をいただいています。
先日、知り合いの教会へ映画の紹介に行きませんか?
と言われました。

小林監督が卒業した大学の先輩が牧師として赴任している教会があり、
牧師さんには頼んだものの小林監督は多忙なので代わりに紹介に行ったらどうかと。

日曜の午前の教会は礼拝に集まる皆さんで、
厳かに集まり聖書を読み牧師さんの話を聞き、
讃美歌を歌うなど初めて目にするまさに神聖な雰囲気に包まれ、
はたしてこの中で映画の紹介などできるのかと、
それ以前にこちらの罰当たりな半生を思うと、
神さまを前にしていたたまれないものがありましたが、
牧師さんと小林監督のお仲間の方のサポートをいただき、
なんとか紹介ができました。

教会の皆様、そして神さま。
この度は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

「ディア・ドクター」の良心にさいなまれながらも患者に尽くす
鶴瓶師匠の姿はどう映るのか、ご覧になった方の感想を聞いてみたいです。

2010.03.29 | Trackback(0) | 上映会

忘れられない晩餐




「長岡の皆さんと五藤監督によろしくお伝えください」

柴田昌平監督に『森聞き』の感想を伝えた後に五藤利弘監督と落ち合う待ち合わせ場所へ向かいました。

「あぜみちジャンピン!」の西川文恵監督は以前から五藤監督とお話しがしたいと言ってたものの、
お互い東京でそうそう会う機会はないだろうとお節介を焼きました。
そこへK東京特派員も交えて五藤監督がよく行くというシャレた居酒屋へ。

2008年の夏に五藤監督は栃尾で「モノクロームの少女」を、
西川監督は「あぜみちジャンピン!」を魚沼でそれぞれ同時期に撮影してたそうです。

おつまみをテーブルに並べてビールの後は泡盛を注ぎながら
西川監督は劇場公開の道程を五藤監督に、
五藤監督は海外の映画祭出品について西川監督に、
それぞれ尋ね、互いに意見交換をしていたようでした。

でした。
というのはこちらは酔っぱらう前に長岡アジア映画祭のHP担当の
K特派員にトップページのリニューアルの意見を述べていたので、
両監督の話しについてはよく聞こえていませんでした。
そのリニューアルしたHPはこちら、今後も変えていけたらと思ってます。
http://www.mynet.ne.jp/~asia/

いつしか仕事で遅れた映画祭巡礼記でおなじみのS特派員も駆けつけ、
当会では誰が一番、劇場で映画を観るのか?という話題になったら、
S特派員が去年はダントツの250本と答えて一同驚嘆していました。
その様子を見て思ったのはやはり映画は語っていかなければならないと。

宴は盛り下がる気配はなく瞬く間に時間は過ぎていき、
こちらはムーンライト号に乗らなければならないので泣く泣く後にしました。

今回は急遽、上京しましたが映画祭などで大変お世話になった方々が、
東京にいらっしゃるので、きちんと場所を設定し、
皆さんに呼びかけて集まる機会が作れたらと。

2010.03.28 | Trackback(0) | 当会の活動報告

きのうの神さま



「ディア・ドクター」の脚本執筆のため、僻地医療を中心に日本各地へと取材に赴いた西川美和監督。
長期に渡った取材が肉付けされた脚本を自ら演出し高い評価を受けたのはご存知の通りですが、
取材の経験から生まれた物語を映画でなく小説としてまとめたのが「きのうの神さま」。
こちらは直木賞にノミネートされるなど、小説家としても西川美和監督は高く評価されてるようです。

5編を集めた短編集で、中に「ディア・ドクター」という1編があるため、
てっきり映画を監督自ら小説化したものと勘違いしましたが、
実は映画の登場人物達の映画以前・以後を綴った、もうひとつの物語を集めたもの。

映画では助演として登場する人物たちのひっそりとした日々の日常の中で起こる、
やり切れない思い、傍観を鋭く切り取り汲み上げていき、どれも読みごたえがありました。

小説「ディア・ドクター」はというとおそらく映画で鶴瓶師匠が演じた医者が、
あのようになるまでを映画に登場しない弟の視点からかなり屈折した形で書きこんでいましたが、
角度を変えて読めば劇中の香川照之さん演じる薬の営業マンの物語にも読めるのが、
一筋縄でいかないところです。
これについてどなたか意見を教えていただけましたら。

ともかく西川美和監督の才能はやはり只ならぬものがあると感じさせる一冊。
映画を観て、その世界観にハマったならぜひご一読を。

2010.03.28 | Trackback(0) | 上映会

『森聞き』



「『失敗は成功のもと』っちゅうけど、失敗したことない。 
『転ばぬ先の杖』を使う、ばあちゃんは。」

霧の中で揺れ惑う日々を過ごす若者の前に森の賢者が現れ光を灯していく。

柴田昌平監督の「ひめゆり」に続くドキュメンタリー映画の新作は「森聞き」。
先程、完成試写会が開かれ、お誘いを受けたので足を運び観賞しました。

文化庁の検査試写も兼ねるため、柴田監督はここ数日ほぼ徹夜で編集を重ねたようで、
ちょっとお疲れのようでしたが、とても充実した顔で観賞者をお迎えしていました。

「森の名手、名人」と呼ばれる人生の達人を高校生が尋ねて、
その技術や知恵を“聞き書き”する、
森の“聞き書き甲子園”」の記録と周知を目的に柴田監督に作品としてまとめるよう依頼があり制作。

映画には4人のいまを生きる若者が登場。
日々の生活の中で自身の役割を考える思春期の姿は昔も今も変わらないとは思うものの、
その中で「アフリカに人類が誕生した時くらいの地球の転換期」と今の時代を捉え、
その地球規模の大きな変化の中でなりたい自分を模索する女子高生にしてみれば、
周囲からいい大学に入ることが幸福と頭ごなしに決めつけられることは、
とてもスケールの小さいことだと想像でき、ゆれる道標は深い霧の中へ。

他の高校生の日常も丹念に見つめ彼らがやはり霧の中を歩いてる様が描かれていき、
やがて霧の中を聖なる森の国・フィンランドの朗々たる歌声(素晴らしい!)に導かれて深い森の中で賢者と会う。

この賢者たちは皆、80歳を超え“いい顔、いい仕事”をし、
生きていく知恵を全身に身に付け、語る言葉はすべて哲学。
賢者たちは自分が生きてきた証を若者に託し霧の中に光を灯していく。

「ひめゆり」で青春を謳歌することもなく散った若い命について耳を傾け続けた
柴田監督としては現在を生きる青春に目を向けること、
そして大きなエールを送ることは必然だったはず。

「森聞き」は霧の只中にあるこの時代に必要とされる映画として、大きな役割を持つと思います。
今秋公開予定だそうですが、ぜひいつの日か長岡でも上映できましたら。

堅苦しい映画でなく、何度も笑い声が起きることも素晴らしく、
終盤の白く厳しくも美しいシーンは目に焼きつきました。

まずは完成おめでとうございます!

2010.03.27 | Trackback(0) | 当会の活動報告

四月宣言



昨晩のミーティングはこの一週間の活動をメインに報告。
「ディア・ドクター」上映会に向けて前売券売り上げの状況を確認したら、最近の上映会では好調ではないかと。

また予約申込が必要か?というお問い合わせが多くありますが、
音声アシストは数に限りがあるので申し込んでいただきたいのですが、
それ以外の観賞については当日券も用意し、大きな会場なので全く大丈夫です。

それと今回の上映会の宣伝、チケット販売に関してシネ・ウインド代表の方、それに小林茂監督からお力添えがあったことも報告しました。

その後はこれからに向けての宣伝展開と当日の準備について。
会場で販売するパンフレットの発注、モアリズムが担当したサウンドトラックはミーティング中に到着しました。
そしてプリントの到着日の確認と市立劇場への打ち合わせも。

特に当日のもぎりや会場案内の担当者、他にも諸々少ないようなので
お手伝いいただける方は随時募集しています、ご希望されます方はご連絡をお願いします。

あと映画上映前に流す西川美和監督のビデオレターにも字幕を付けようと担当者に依頼を。

他に思いあまって急遽上京したことについても話しました。

ミーティングの中に当会を陰ながら応援している方から、多大なご協力があったと報告がありました。
なんというか言葉に詰まり、本当にありがたいお心遣いに深く感謝です。

2010.03.27 | Trackback(0) | 当会の活動報告

延安の娘



第11回長岡アジア映画祭で「蟻の兵隊」の上映とともにお招きした池谷薫監督よりメールが届きましたのでお知らせます。

======================================

桜の開化が待ち遠しい季節となりました。皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。

さて、私がてがけた『延安の娘』がBS20周年ベストセレクションで放送されることになりました。

3月26日(金) 夜10時から NHK-BS2 詳しくはhttp://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/
※本編終了後には映像作家の大林宣彦さんと私との制作秘話を交えたトークがあります。

文化大革命に翻弄された父娘の再会。
過去と格闘するかつての紅衛兵たち。
人間の尊厳は何かと問うこの作品をぜひこの機会にご覧ください。

感謝を込めて

池谷 薫(いけや・かおる)

映画監督
立教大学特任教授

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

延安の娘  2002年 日本

カラー/120分/北京語・陝西省方言
英題“DAUGHTER FROM YAN'AN”
監督:池谷薫
音楽:三宝(San-Bao)
配給:蓮ユニバース
 黄土高原がはてなく続く「中国革命の聖地・延安」。文化大革命時、紅衛兵の両親に棄てられ農村で育てられた娘が「私はなぜ生まれ、棄てられたのか」を知るために延安から両親に会うため北京を訪れる。
 恋愛さえ罪に問われた文革時、紅衛兵同士の間で産まれた娘を巡ってかつての紅衛兵に忌まわしい記憶がよみがえる。中国を撮り続ける池谷薫が政治と時代に翻弄された人々にカメラを向けたドキュメンタリー。

2010.03.26 | Trackback(0) | お知らせ

バリアフリー上映



「私は真っ暗だから初めてだけど、映画に行くのを楽しみにしています」

今回も長岡音声アシストの会のご協力をいただき、
視覚障害者の方のために音声アシストつきで上映いたします。
すでに申し込みがあり、何度もご利用されている方がいらっしゃる中、
初めて足を運ぶという方からお申込みがありました。
ありがとうございます。

音声アシスト上映はスクリーンの情景をナマで読み聞かせ、
ご利用される方はイヤホンをして映画を観ます。

長岡音声アシストの会は第一人者として、
度々マスコミにも取り上げられるなど活躍をしています。

それでも今回、福祉関係に紹介に回っても、
初めて知ったという職員の方が結構いらっしゃり、興味を持たれたようなので、
それならばぜひ足を運んでいただきたいと、その度に思いました。

また盲導犬同伴でも大丈夫かというお問い合わせがありましたが、
会場の長岡市立劇場は全く問題はないそうです。

14時10分からの音声アシスト上映をご希望の方はできましたら、
前日までにお申し込みをお願いいたします。

そして聴覚障害の方のために日本語の字幕のついたフィルムで上映します。

当会上映会では音声アシスト上映と邦画の日本語字幕付きフィルム上映を合わせたのは初めてになります。

2010.03.25 | Trackback(0) | 上映会

昆虫探偵ヨシダヨシミ‏

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「モノクロームの少女」の嶋田豪プロデューサーから、
お知らせが届きましたのでご紹介します。
昨年、長岡で撮影したプロデュース作です。

=======================================
いつもお世話になっております。
昨年長岡大学や長岡議長室や栃尾等、長岡でオールロケをした映画
「昆虫探偵ヨシダヨシミ」(主演:哀川翔・監督:佐藤佐吉)
が4月3日より全国ロードショーになります。
公開を記念し、撮影場所の長岡で一日2回だけ上映致します。
翔さんのトークショーやポニーキャニオンのプロデューサーのトークイベント等もございます。
是非ご来場下さい。
=======================================

昆虫探偵ヨシダヨシミ」 主演:哀川翔
 長岡上映 決定!!

問合せ先 
㈱アイエス・フィールド 
03-5766-8620

場所
ホテルニューオータニ長岡 NCホール 長岡市台町2-8-35(JR長岡駅 東口)

料金
¥1,500

上映スケジュール

4月10日(土)
1回目
~哀川翔 トークショー~
ゲスト
哀川翔

15:30 開場
16:00 開演
16:20 上映開始
17:50 終了

2回目
~トークイベント 地域の活性と映画作り~
ゲスト
長岡市議会議長 五井文雄
長岡ロケなび会長 渡辺千雅
「昆虫探偵ヨシダヨシミ」エグゼクティブプロデューサー
㈱ポニーキャニオン 関澤新二
「昆虫探偵ヨシダヨシミ」企画プロデューサー
㈱マジカル 吉岡市雄

18:15 開場
18:45 開演
19:15 上映開始
20:45 終了

2010.03.24 | Trackback(0) | お知らせ

ユルい女



22日が月曜とはいえ祝日だったので、
上映企画室は昨晩に開いてました。

昨晩の音楽食堂でのライブはよかったので、モアリズム、ズクナシがいかに素晴らしかったかを滔々と述べておりました。

いよいよ4月3日の「ディア・ドクター」上映会までラストスパートということで、
当日の準備やチケット配布の再確認。
また新たなプレイガイドに与板のでくのぼう、旧長岡市内の酒屋さん、阿部酒店、長信酒店を追加いたしました。

あと『長岡アジア映画祭』のHPのトップをリニューアルしようと、
以前から担当者にお願いし、叩き台が送られてきたのでチェックをしていました。

2010.03.24 | Trackback(0) | 当会の活動報告

ズクナシ

昨晩のBar SAVOYの1周年記念ライブの登場したモアリズム以外のパフォーマー。
ウクレレとラップの融合というジャンルを開拓しながら合唱曲「夢の中でないた」に泣けたとんちピクルス
新潟で活動し追っかけがたくさんついてたThe mandams
ただただクールで熱い本格派のThe TRAVELLERSといづれも初めて目にしましたが、
どれもが強烈な個性を持ち、こんな機会じゃなければ出会えないだろう、というか東京でもなかなあ観れないんじゃないかと思うほど終始ボルテージが高かったです。

その中で「ディア・ドクター」のサントラのコーラスに参加やフジロックに出てたという予備知識はあったものの、チラシの衣装を見てコーラスグループなのだろうかと勘違いをしていたのがスグナシ
しかしステージに登場したのは、これがパワフルでソウルフルな女性4人組バンド。
ギターをかきならしながら歌うボーカルの魂の叫びに長岡のライブ通が集まっているフロアから感嘆の声が漏れてました。
また当たり前かもしれませんが女目線のラブソングもあまり女性バンドを知らないこちらとしては新鮮、
最後にボーカルはギターを弾き抱えて反り返り悶絶してしまいましたが、ひょっとしたら凄いモノをみたんじゃないかと。後世に伝説として語られるほどでは、と。
今後、注目していきたいです。
ぜひ「ディア・ドクター」の音楽はコーラスもご注目下さい。


↑準備中にお話しをさせてもらったベースの方。
ステキなスマイルですがステージでは凄いセクシー、ちょっと釘づけでした。

2010.03.23 | Trackback(0) | 上映会

どんな道草にも花は咲く

「その日は北海道でライブ。これから羽田に行って、明日は沖縄、その次は北海道へ行きます」

Bar SAVOYのステキなママさんが「4月3日は市立劇場で歌ってよ」と冗談でステージに向かって話すとボーカルのナカムラさんは応えてました。

記念ライブの大トリで登場したモアリズムのライブは初めて、というか「ディア・ドクター」で名前を知ったくらいなのですが、異才が集まったとんでもない技巧派のバンド、さらに粋で洒脱でオトナの魅力に満ちたライブをとことん楽しめるバンド、ヤバいくらいに盛り上がった観客を手玉に取る司会進行のナカムラさんの長すぎるMCとシブすぎるボーカルもまさに絶品。

「DVDで見るのもいいですが、4トラックで録音したのでぜひ劇場で観て欲しいです」

音楽を担当した「ディア・ドクター」について触れながら4月3日の上映会も告知してラストの曲ですと歌った「笑う花」。
歌詞を噛みしめるように聴き入ってしまいましたが、
ラストと言いながらその後、3曲もすぐさま立て続けにアンコールに突入し、おそらく時間を大幅に延長して音楽食堂の夜は更けていきました。
これはホントに行ってよかったです。


↑本番前のモアリズム。
ナカムラさんに挨拶をしたところ、ビックリするくらい気さくで優しい方。
メンバーの皆さんを呼び集めて写真を1枚。
「映画のポスター、持ってきた?じゃあここに貼ろうよ」
と、すぐさまナカムラさんが音楽食堂の社長に掛け合って扉に貼らせてもらいました。

モアリズムの皆さま、ステキな夜をありがとうございます。
ぜひ西川美和監督の次回作も手掛けて、また長岡に来て下さい!

Bar SAVOY、音楽食堂の皆様もご協力ありがとうございました。

2010.03.23 | Trackback(0) | 上映会

【あぜみちジャンピンッ! 上映を応援する会】

『あぜみちジャンピン!!』の西川文恵監督より、
公開に向けてのご協力のお願いが届きましたのでご紹介します。
ぜひ転送して、広めていただければと思います。



***********************************

『あぜみちジャンピンッ!』を公開したい!!

…と、私は心から願っております。

2008年夏に魚沼市、南魚沼市、新潟市にて撮影された本作品は、2009年春に完成し、ロケ地である【小出郷文化会館】での関係者向けの完成披露試写からそろそろ1年ほど経ちます。
その間に世の中の経済情勢は大きく変化しました。
わたしたちは今、配給・宣伝費が不足のために『あぜみちジャンピンッ!』公開へと踏み切ることが出来ません。

しかし、このまま『あぜみちジャンピンッ!』が公開されないなんて、わたしはとても考えられません。海外の映画祭で好評を頂き、『いつここで公開されるの? DVDはいつ発売されるの?』と現地の子供たちからうれしい言葉をかけてもらえるこの作品を、なんとかして日本の観客さま、ロケ地である新潟のみなさまにも見ていただける機会を作りたいと思っております。
私たちの目標としては、メインロケ地である魚沼市、南魚沼市の市民ホールから公開を開始し、新潟県内の映画館、全国へでの学校やホール上映、と広げていきたいと思っております。

公開への方法として…『『これだけたくさんのひとが応援してくれております(=これだけたくさんのひとが映画を見に来てくれます)』という確約をするために、団体名、企業名、個人名を集めた名簿を作成すれば、劇場をお貸しいただける可能性がある、と、知人のプロデューサーから教えられました。

『あぜみちジャンピンッ!』の公開へ向けて、応援してくださる企業さま、団体さま、個人さまを募集しております。
どのように応援したらいいの? とご質問があると思います。
恐れ多いとは思いましたが、下記に3通りの方法をお書きしました。読んでいただけたら幸いです。

(1)『あぜみちジャンピンッ!』の名簿にお名前を載せてくださる方を探しております。
身近な企業さまの、団体さまの、または、地域の観客の集客力のある著名人のお名前を、応援してくださる一人ひとりの署名を募集しております。
ぜひ、集めてくださったお名前とご連絡先を監督・西川へと教えてくださいませ。
名簿にして映画館さまに提出致します。
fumienishikawa@yahoo.co.jp(西川)

(2)『あぜみちジャンピンッ!』は、先日出品したニューヨークの映画祭において配給会社から声をかけていただいたり、4月にインドネシアでの上映の際には、現地でテレビ局へのセールスへ挑戦しようとして動いてくださる企業さまもいたり、この作品の将来性に可能性を見いだしてくださる企業さまはいくつかございます。
配給費、宣伝費での出資や、金銭面での協賛、どちらも大変ありがたくお願いしたいと思っております。チケットを購入したい、というお申し出も大歓迎です!!
ご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、下記の連絡先までお願いいたします。
fumienishikawa@yahoo.co.jp(西川)

(3)「『あぜみちジャンピンッ!』上映を応援する会」の実行委員として、マンパワーとしてのサポートをしてくださる方を探しております。
ただいま、善意で動いてくださっている新潟県のかた、富山県のかた、すでに何人もいらっしゃいます。
大変ありがたいです。私が県外出身なため、これから新潟県の方とお会いし、お願いをしていく作業をしていくにあたって、やはり、地元のひとが応援してくれている、という実績を作らなければお話は聞いていただけません。
「上映を応援する会」に参加していただき、私とともに、劇場さま、団体さま、企業さまへのお願いに一緒に行っていただけないでしょうか。
ご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、下記の連絡先までお願いいたします。
fumienishikawa@yahoo.co.jp(西川)

最後になりましたが、『市民映画館をつくる会』さまの応援をいただき、このようにホームページにて『あぜみちジャンピンッ!』について書かせていただきました。本当にどうもありがとうございます。
少しずつではありますが、応援団を増やしていきたいと思っております。

監督・西川文恵
『あぜみちジャンピンッ!』
ホームページ(http://www.aze-michi.com/
『あぜみちジャンピンッ!』
ブログ(http://ameblo.jp/aze-michi-jumping/entry-10487793926.html

【受賞・映画祭出品歴・推薦など】
シカゴ国際児童映画祭「Adult Jury Prize」長編実写部門 準グランプリ受賞
ニューヨークBAMkids映画祭正式招待
新潟しゅわる映画祭正式招待
ソウル国際女性映画祭正式招待
インドネシアKidsFfest正式招待
厚生労働省児童福祉文化財推薦
映倫青少年映画審議会推薦

2010.03.22 | Trackback(0) | お知らせ

おとうと

(c)2010「おとうと」製作委員会

「鶴瓶さんの映画です」
「“おとうと”じゃないの?」

今回の「ディア・ドクター」上映会の紹介にまわっていて、
もう何度も何度も聞かれてしまいましたが、
笑って受け流せるのはやはり「おとうと」が素晴らしい映画だったからです。

新潟市のある劇場の入り口には
「“若干”古臭く、、、」などと手書きで紹介されていましたが、
あえて釣られれば、だからこそこれからも何年、何十年経っても観られる映画ではないかと。

鶴瓶師匠の破天荒な芸人の出鱈目な生きざまを粘っこく描くほど、
聖母のように輝きで庇護をする吉永小百合様の姿。
時代錯誤のように思いながらも最後までブレずに演じ切りやはり大女優は凄いと。

年配層を中心にした観客達は手堅い演出に身を任せながら、
物語の行方とともに泣き笑いを繰り返す。
時折、挟まれるブラックなギャグも凄いですが、
決して幸福な結末とはいえないのに、
「いい映画を観た」という至福感に包んでくれた山田洋次監督に感服です。
やっぱり日本には山田洋次監督の映画がいつの時代も必要なんだと。

もちろん「ディア・ドクター」の曖昧に“ゆれる”鶴瓶師匠も素晴らしいですが、
その前に「おとうと」の堕ちに堕ちていく鶴瓶師匠の渾身の演技も大変見ごたえがありました。

T・ジョイ長岡では今週も公開しているようです。
http://t-joy.net/site/nagaoka/index.html

「おとうと」公式HP http://www.ototo-movie.jp/

2010.03.21 | Trackback(0) | 上映会

笑う花

モアリズム

3月22日(祝月)音楽食堂にて、以前にも紹介しましたが
「ディア・ドクター」の音楽を担当したモアリズムがライブを開きます。

当会は今年で20周年となりますが、
これまでに上映作品の音楽をてがけたバンドが
上映会前に長岡でライブを開くというのは初めてではないかと思います。

今回は“Bar SAVOY”の1周年記念スペシャルライブとして開かれ、
5組が登場する中、モアリズムは大トリを飾ります。

 BarSAVOY 1anniversary Live!! @音楽食堂

             《UNION Vol,2》


      3/22(mon) 会場:音楽食堂/ 会場17:30 開演18:00
           
      チケット:前売り¥3,900(+1drink)当日¥4,500(+1drink)
         

              《PERFORMER》


☆The TRAVELLERS(久留米)
       
☆モアリズム(東京)

☆ズクナシ(東京)
           
☆とんちピクルス(福岡)
         
☆The mandams(新潟)
        
          《問い合わせ:チケット》
♪BarSAVOY 0258-39-8077
           新潟県長岡市1-3-3ベルエア東坂之上201

*前売券は明日まで、または電話で予約ができるそうです。

「笑う花」をナマで聴けば、映画を観た時に一層余韻に浸れるかと思います。
今回、“Bar SAVOY”様のご理解をいただき、
ライブ当日、会場で「ディア・ドクター」上映会のチケットを販売させていただきます。
また上映会チケットは主催の“Bar SAVOY”様でも発売しています。
またとない機会なのでおススメします。

http://plaza.rakuten.co.jp/savoy/diary/201003040000/
↑ライブに出演するパフォーマーは“BarSAVOY”様のブログに、
こんな凄いイベントを企画してるカッコいいママさん(?)は昨年当会の「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」上映会を2回も観て下さったそうです。
この度のお力添え共々、ありがとうございます!

2010.03.20 | Trackback(0) | 上映会

『ディアドクター』上映に寄せて



『ディアドクター』上映に寄せて

『ディアドクター』、この一編の映画が長岡で上映される、その報せを聞き、
脇役ながら参加した自身にとっても本当に喜ばしく思います。
映画では哲央という林業職員の役処で、
物語の中盤、劇中最も緊迫したと言えるシーンに出ております。
今再見しても唸るくらいに素晴らしく、監督の力量に感嘆します。
現場での監督。
あの少しハイトーンな「ヨーイ」の掛け声、そして然り気無い心配り、可憐な容姿。
小柄な全身全能からどうあの骨太な大傑作を紡いだのか!
その嘘と真の実を含んだ西川美和監督作品『ディアドクター』。
ワクワクしながら、そしてモアリズムの調べに乗って、さあ一つの映画の始まりです!!

三浦景虎

======================================

昨年末の当会望年会に五藤利弘監督と東京から遊びに来ていただいた
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-689.html
俳優・三浦景虎さんは西川美和監督作には「ゆれる」に続いて
「ディア・ドクター」にも出演しています。
そこでお忙しい中にも関らず、「ディア・ドクター」長岡上映会に向けて寄稿いただきました。
三浦さん!ありがとうございます!
今度は栃尾の現場でお会いできましたら、、、

http://tigertora.exblog.jp/10873253/
↑三浦さんのブログには「ディア・ドクター」受賞パーティの模様が書かれています。

2010.03.19 | Trackback(0) | 上映会

ら・なぷぅ



「すくらんぶるNO60」にご紹介させていただいたりと、当会にご協力をいただいてる
フェアトレード・ショップ“ら・なぷぅ”がこの度、移転のため3月20日(土)より休業を致します。
再会は今年5月を予定してるそうです。

“ら・なぷぅ”の「ディア・ドクター」の前売券の発売は明日19日(金)までになります。

ところで店長の若井さんはマイケル・ジャクソンの魅力に取りつかれて、
店内のBGMは最近はマイケルばかり流しております。
そこで現在マイケル・ジャクソンのトリビュートダンスを長岡・大手通りで集団で踊ろうと仲間集めをしています。
http://www.youtube.com/watch?v=lVJVRywgmYM
↑こんな形で、お題は「今夜はビート・イット」。

興味を持って参加を希望される方は若井さんあてにご連絡下さい。

ら・なぷぅHP http://www16.plala.or.jp/la-napu/
E-mailla.napu@rainbow.plala.or.jp

2010.03.18 | Trackback(0) | お知らせ



今年は巨匠・黒澤明監督生誕100周年ですが、
当会は黒澤映画を90年に「天国と地獄」、92年に「八月の狂詩曲」の上映会を開いてます。

今回の上映作「ディア・ドクター」には
「七人の侍」の打ち上げの日に産まれたという
長女・黒澤和子さんが衣装デザインを担当しています。

晩年の黒澤監督の生活面を献身的に支えて、
いつしか「夢」の衣装スタッフとして黒澤組に参加。
その後、「八月の狂詩曲」の衣装デザインとして独り立ち。
以後、黒澤監督の遺作「まあだだよ」、脚本作「雨あがる」「海は見ていた」を手掛け、
さらに「たそがれ清兵衛」「座頭市」「歩いても歩いても」等の衣装デザインを担当し
山田洋次、北野武、是枝裕和等の名監督から信頼され大きな活躍をしています。

事務局長は以前、たまたま東京国際映画祭のパーティで黒澤和子さんとお会いし、
黒澤映画のお話をし、その中で「夢」を好きな作品の一つに挙げたところ、
大変、気さくに熱心に「夢」の撮影エピソードをお話し下さり、
好印象を抱いたそうです。

「ディア・ドクター」をこじつけるように黒澤映画と重ねれば、
村の名医の鶴瓶師匠と研修医としてやってくる瑛太の関係は
「赤ひげ」の三船敏郎と加山雄三の姿を思い浮かべるかと思います。
イマフウの若者でいかにもチャラっぽい瑛太が村人達に尽くす鶴瓶師匠の姿を見て、
どのように心境が変化していくのかも見どころの一つかと思います。
もちろん西川美和監督だけに「赤ひげ」をなぞるようなことはしないのですが、、、

2010.03.18 | Trackback(0) | 上映会

新潟しゅわる映画祭にて

「彼女たちが誉められることは、
 私も誉められてることだと思うので
 本当にうれしい」

FMながおかの名パーソナリティ、佐野護さんの番組出演の打ち合わせの席で
自作「あぜみちジャンピンッ!」について西川文恵監督は話していました。

スクリーン向けの演技がなかなか出来ないヒロイン達を熱心に指導、
いつしか彼女達と共に涙を流しながら映画を撮影したことを話していました。

日本で初公開された「新潟しゅわる映画祭」では
健常者と聾唖者が互いに同じ空間で楽しむという主旨に
最もふさわしいと感じたのか、多くのお客さんが足を運び、
耳の聞こえないヒロイン・大場はるかさんがヒップホップダンスで
仲間と共に夢を掴もうとする姿に観客達が一喜一憂しながら、
夢中で応援をしていたことが座席にいるとよくわかりました。
そしてとてもスクリーン映えする映画なことや、
変に技巧に走らず真正面から物語を語る、
演出に腕のある監督なことがよくわかったりしました。
何はともあれスクリーンで観れて良かったです。

これから劇場公開に向けて協力者を募っていくそうなので、大きな弾みになったと思います。

以前、当会事務所に挨拶に来ていただいた西川監督は長岡が気に入ったのか、
また来たいと話してましたが、映画祭後に本当に来て下さり、
守ってくれたのが嬉しかったのでFMながおかの番組で映画をアピールしてもらいました。

放送は3月24日(水)の「ながおか・人の輪・地域の輪」
8時半からと再放送は19時からです。
お相手はもちろん佐野護さんです。
FMながおか公式HP http://www.fmnagaoka.co.jp/

「あぜみちジャンピンッ!」
公式HP http://www.aze-michi.com/
公式ブログ http://ameblo.jp/aze-michi-jumping/


西川文恵監督とながおか市民センターのおなじみの顔、まちの駅の田所駅長。
駅長はよく当会上映会に観にいらして下さってます。ありがとうございます!

2010.03.17 | Trackback(0) | ごあいさつ

『映画に賭けた我が人生~愛とロマンスを求めて~』



先日、小千谷市民会館にて大林宣彦監督講演会が小千谷市教育委員会の主催で開かれ足を運びました。

当会のお父さんと聴講したのですが、大林監督を目にするのはなんと、
以前当会上映会「青春デンデケデケデ」の舞台挨拶に
お越しいただいて以来17年ぶりなことに互いに驚いていました。

17年の間に何度も大林映画を上映、また映画祭には呉美保監督、森田直幸君、寺島咲さんと大林監督に縁のある映画人をお招きした他、昨年の「その日のまえに」では監督直々に素晴らしいメッセージを寄せていただいたこと。
さらに昨年の望年会には最近の大林映画の常連、三浦景虎さんが遊びに来て下さるなど、
大林監督の存在は当会にとって本当に大きなものなので17年にはやはり驚いてました。

小千谷市長の挨拶の後に登場した大林監督はあの独特のおだやかな語り口で
要約筆記とともにバリアフリーの講演会として壇上に上がっていた手話を話す方にまず、
「小千谷では“雲”はどう表しますか?」と尋ね、
小千谷、尾道、東京と各地で異なる手話を大林監督自らが示して“雲”は違うことから、
「手話というのは、その土地で暮らしている方の美しい表現」と語り、
「方言は文化の言葉、共通語は文明語」と話してから、
戦中に育った自身の戦争体験を踏まえて、
『文化』と『文明』について考察していくものとなりました。

現代文明のスクラップビルドの犠牲になったのが文化、その果てとして
「文明が過ぎると人類は滅びる、文明の使い方を学ぶために文化を学ばなければ」と
聴講者に熱く語りかけていました。
映画の話が中心になるのではと、おそらく多くの聴講者は思っていた筈ですが、
監督が語る二度と起こしてはいけない戦争への戒めと平和への思い。

「文化を育てよう、文化とは愛を生む力」と真摯に文化の必要性を説き、
それは「文化とは希望を持つ」ことに要約されるように思いました。
そして「文化はいつまでも学び続けるもの」と。

そのためには「異なる考えで対話」をし、
「語り合えば傷つきあう、しかし許しあって深めあい、愛というご褒美をもらう。
時間がかかるが、愛という平和な世界に近づける」と。

若者に向けては
「あなたのつくる未来は戦争だけは抜いてほしい、方法論は必ずある、それを見つけてほしい」と語りかけ
まさに「文化とは希望を持つ」こと、それは永遠に続いてほしい平和への願いというメッセージとして受け取りました。

最後に手話では“I LOVE YOU"だけが世界共通語として、
客席に向けて手話で“I LOVE YOU"と語ってマイクを手に立ちっぱなしで話した90分の講演会は終了しました。

振り返れば映画とは関係ないどころでなく、
映画を撮る文化人の責務として、当然なことを話していたことに気づかされました。

また“愛と希望”を伝えてくれる監督の新作を楽しみにしたいと思います。

2010.03.17 | Trackback(0) | 当会の活動報告

大阪アジアン映画祭

*S東京特派員の映画祭巡礼記。
今回は意外にも初参加の『大阪アジアン映画祭』、ポスターの右隣画像はいずれも監督です。

http://www.oaff.jp/

初めて大阪アジアン映画祭を見に行ってきました。見た作品は長編8本に短編1本。
初めての大阪だったのですが、映画祭で見た作品はどれも素晴らしく、また来年も来たくなりました。
それでは順番に見た映画の感想を書きます。



「KJ 音楽人生」09年香港 チョン・キンワイ監督
11歳の天才ピアニストを主人公にしたドキュメンタリー作品。
主人公のKJ(家正という名前の略)の11歳の「神童」時代と17歳の音楽学校で学生オーケストラの指揮者として後輩を指導する現在の落差。コンクールの勝敗のみに執着する生き方を否定した結果なのだけれど、なぜ彼はそういう生き方を選んだのか?映画は過去と現在を巧みに行き来し、KJと彼を取り巻く人物-恩師、友人、兄弟、父親などとのかかわりあいを描きます。若いのにこんなにも悩みもがき苦しみながら懸命に生き方を模索する姿には音楽に関心がないひとでも感動せずにはいられないと思います。



「ホワイト・オン・ライス」09年アメリカ デイヴ・ボイル監督
アメリカで夫と息子とともに暮らすアイコの元にアイコの兄のハジメが転がり込む。40歳を過ぎても定職につかずふらふらしているハジメはアイコの夫に嫌われても我関せず。それどころか新しく同居することになった若い娘に年甲斐もなくホレてしまう始末。
「男はつらいよ」のアメリカ版のような話で、どうしてもハジメに寅さんのイメージを重ねてしまうのですが、ハジメを演じる渡辺広と渥美清では違いすぎてどうにも違和感がぬぐえない。なのでなかなか映画にのれなかったのですが、なにをやってもダメなハジメが自分の居場所を見つけていく後半の展開は、なるほどこれはアメリカ的な解決だと感心しました。ラストもとても気持ちがいい終わり方でした。
ゲストとして監督と渡辺広と裕木奈江が登場。ボイル監督は82年生まれで若くてびっくりですが、日本語ぺらぺらなのにも驚きました。裕木奈江はアメリカ映画なのに監督が日本語話せるのでプレッシャーがなくてやりやすかったそうです。



「紡績姑娘(クーニャン)」09年中国 ワン・チュアンアン監督
「トゥヤ―の結婚」の監督・主演コンビによる作品。「トゥヤ―の結婚」では病身の夫と子供を抱えた妻が生きていくために常識では考えられない行動をとってなんとか生きていこうとしていましたが、ここではユー・ナン自身が不治の病で余命わずかな人妻に扮します。紡績工場で働くわずかな給料とリストラされて市場で働く夫の稼ぎだけでは治療費にはまったく足りません。現代医学でも治らないという病気ではなく、お金さえあれば治すことができるのですが、そのお金がないためにただ死んでいくしかない。その無残さ。トゥヤーのその先の世界を描いた作品とも思えます。どんな努力もこんどは通じない。そのとき人間に残されているのは過去の記憶だけなのかもしれません。
また、ユー・ナンの美しさもこの映画の魅力だと思います。



「デーヴ D」09年インド アヌラーグ・カシヤプ監督
原作の「デーヴダース」は有名な小説で、この映画はその9回目の映画化。いいかげん飽きられてもよさそうだがこれがインドでは大ヒット。どうやら若者のセックスや売春、ドラッグ問題などインド映画が描いてこなかった社会の暗部を描いたこと、またその映像が斬新だったことが受けた要因だったらしいです。とはいえ裕福な家に育ったわがまま息子という、ふつうの映画なら主人公の敵役のような男がここでは主人公をやっているわけで、またこの男の行動が愚かすぎてむちゃくちゃ感情移入し辛い。どうしてこの映画がそんなにインドで受けたのか私にはよくわかりませんでした。ただドラッグの恐ろしさはひしひしと伝わってきました。また後半主人公に関わってくる娼婦(彼女も主人公同様不幸な過去を持っている)が魅力的でした。



「聴説」09年台湾 チェン・フェンフェン監督
実家の弁当屋を手伝っているティエンクオは配達先で知り合った聴覚障害者のヤンヤンに一目ぼれ。得意の手話を使いなんとか親しくなろうとするがヤンヤンはデフリンピックに出場する姉の世話に夢中でぜんぜん彼の気持ちは伝わらない。もう彼女に夢中なティエンクオはあの手この手で猛アタック。ヤンヤンも次第に彼のことが好きになってきたが、そこであることが起こり…
この映画とにかくティエンクオ役のエディ・ポンがいいです。欲のないおっとりしたところ、恋に落ちたときの一途さ。ヤンヤンは境遇的にちょっと暗いイメージなのですがそれを包み込むようなおおらかで陽気なティエンクオやその両親のキャラクターの喜劇性がすごくこの映画を明るく、楽しいものにしています。
この映画が台湾でヒットして若者の間に手話ブームが起こったという話を聞いたときはそんなことあるのかと思いましたが映画を見た後だとちょっとわかるような気もします。手話をするときの表情の豊かさがすばらしいのです。
また、この映画にはラストにどんでんがえしがあるのですが、上映後の監督のQ&Aでそれが事実に基づくと聞いてさらに驚きました。なおこの映画は大阪アジア映画祭の観客賞を受賞しました。



「チャウ」09年韓国 シン・ジョンウォン監督
村に出現した巨大な人食いイノシシと人間の戦いを描いた動物パニックムービー。
ただのパニック映画ではないという評判は聞いていたものの映画祭に掛かるような作品とも思えず正直意外だったのですが、いやあ面白かったです。典型的なパニック映画の定石通りのストーリーが変な登場人物たちによってズレていくおかしさ。韓国では商業的な理由で普通のパニックものとして宣伝したため観客が戸惑って、とちゅうからどうやらこの映画笑ってもいいらしいという評判が伝わり一回見た人がまた見に来てヒットしたと監督が話してました。イノシシ退治の決死隊がまた頼りなく笑わせながらどうやってやっつけるのか?と展開を読めなくするあたりも製作者の頭のよさを感じさせます。またこういう映画だと「怪物よりもそれを生み出す人間の方がもっとおそろしい」といったメッセージが定番ですが、韓国のパニック映画の先輩「グエムル」ほどメッセージ臭がきつくなく背景にそれとなくわかる程度にしているのもさすがだと思いました。
あと、タイトルのチャウってなんだろうと思い上映後に監督に聞いたら「罠」という意味だと言っていたのですが、パンフレットには巨大イノシシの名前になっていました。本当はなんなんでしょうか。謎です。



「ジージャー:頑固に、美しく、猛々しく」09年タイ ラチェーン・リムトラクーン監督
最初見たときはなんちゅうタイトルだと思いましたが、確かにジージャーの映画という以外にないし、この映画の中のジージャーは頑固だし、美しいし、猛々しいから間違っちゃいないですね。
話は例によっていいかげんです。まだ「チョコレートファイター」のほうがちゃんとしていたと思えるほどです。シナリオ書きながらストーリー作っていったんじゃないかとすら思える。おまえ最初のほう書いたときこんな設定考えてなかっただろ!みたいなところが度々あります。それでもこの映画は意義があるんです。なぜならスクリーンでジージャーの姿が見れるから。この映画でも海辺で濡れるジージャー、サランラップぐるぐる巻きのジージャーなどを見せてくれるしリアルヒッティングの痛さ満点のアクションシーンもあるし、サービス満点なのは間違いないです。
年1作ぐらいのペースで新作みれたら最高ですね。

「八人目の侍」09年アメリカ ジャスティン・アンブロシーノ監督
LA SHORTS FEST2009でグランプリを受賞した作品で、「ホワイト・オン・ライス」の渡辺広が出演していることから急遽特別上映がきまった作品とのことです。アメリカ人の監督作品ですが、出演者は全員日本人で日本語、舞台も1953年の日本。黒澤明監督の「七人の侍」をモチーフにした異色作。黒澤明を思わせる巨匠がクランクイン初日、まったく撮れずに悩んでいた。新作の「八人の侍」を「七人の侍」にすべきという「夢」を見たからだ。クビになるとも知らず演技に励む主人公はどうなってしまうのか?フィクションではありますが、ラストのペーソスはいい感じだし、あの黒澤をパロディにしちゃうのもすごいですね。日本ではこういう扱いはできないような気がします。



「東京タクシー ディレクターズ・カット版」09年韓国・日本 キム・テシク監督
飛行機恐怖症のミュージシャンがどうしてもソウルに行かなければならなくなり、東京からタクシーに乗ってソウルを目指す。
現実にはありえない話をこの人物ならやるかもな、と思わせるあたりうまいものです。監督も脚本も韓国人なのに韓国をよくしらない日本人なら韓国行ったらこういう反応するだろうなという細かなディテールもすごくリアルで作品に真実味を与えています。監督は日本で映画学校に留学した経験を持つひとなので日本人をステロタイプで描くようなことはないのもよかったと思います。
CS放送のMUSIC ON! TVがTV放送用に製作した作品を編集しなおした作品。デジタル・ベータカムなので画質的には大画面にはきびしいが内容はきっちりして面白く、楽しめる作品でした。とくに監督に対して注文はなかったのですが、唯一TV放送用なので子供でも見れるものにしてほしいという要望があったそうで、これが一番わたしには難しかったと監督は言ってましたが(「妻の愛人に会う」はかなりセックス描写があったように記憶してます)これがいいほうに作用して非常に一般向けに見やすい作品にしているように思いました。

2010.03.16 | Trackback(0) | ごあいさつ

日本映画館大賞2010



全国の映画の目利き達が選定した『日本映画館大賞2010』が発表され、
「グラン・トリノ」に続いて「ディア・ドクター」が第二位となりました。
http://www.eigakanshugi.com/eigakantaisho/

2010.03.16 | Trackback(0) | 上映会

ハートのロイヤルストレートフラッシュ



今晩の上映企画室はいつも地味な作業ばかりでは飽きると、
スクリーンを貼ってプロジェクターから映写しDVD上映会を開いてました。

作品は群馬県を舞台にしたちょっと切ないガールズムービーでしたが、
何度も歓声がおきて大好評でありました。
ロンドンから来た若者がこの日、初参加しましたが、
日本語が堪能はいえ、なぜこのギャグで笑えるのか、ちょっと不思議に思ったりもしました。

上映後はお互い感想を述べて楽しんでいましたが、
たまにはこんな息抜きが必要だな~と。
思えば映画好きが集まっているとはいえ、みんなで映画観賞なんてあんまりないので、
今後、増やしていければと。

ところでロンドンから来た若者はまだ21歳。
自己紹介も兼ねて好きな映画は?と尋ねたところ、しばらく考えてから
「THE BREAKFAST CLUB」と。
えっ?生まれる前の映画でしょと、とても意外に感じましたが、
こちらもジョン・ヒューズに愛着があるのでとても嬉しく、
二人で「♪どんちゅー~」と歌っておりました。

2010.03.15 | Trackback(0) | 当会の活動報告

Dear Doctor


(C)2007 by PARAMOUNT CLASSICS, a Division of PARAMOUNT PICTURES, SHINE A LIGHT, LLC and GRAND ENTERTAINMENT (ROW) LLC. All rights reserved.

西川美和監督が今度は『芸術選奨文部科学大臣新人賞』を受賞しました。
http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/souzoukatsudou/sensho/21_geijutsu_sensho.html

贈賞理由を読むとやはり原作物でないオリジナルの脚本で勝負し、
加えて作品の質の高さを評価されたようです。
日本映画の貴重な才能と言うのは深く同意できます。おめでとうございます!

今年初めに西川美和監督とモアリズムのナカムラさんがゲストで出演してたラジオをたまたま聴いていましたが、今後も自分が書いた脚本で映画を撮り続けたいと話してました。
その中でへーぇっと思ったのは「ディア・ドクター」というタイトルは
ストーンズの曲「Dear Doctor」から取られたそうです。

2010.03.14 | Trackback(0) | 上映会

『土徳』今度はNYへ!‏

「第8回長岡アジア映画祭」で上映した「土徳 焼け跡地に生かされて」の青原さとし監督からメールが届きました。
「土徳」が今度はニューヨークの映画祭で上映されるそうです。
以下、抜粋して掲載します。



関係者各位
ご無沙汰しております。
広島の青原さとしです。

昨年、拙作『土徳-焼け跡地に生かされて』がLA、バークレー、カルガリーと上映してまいりましたがこのたびニューヨーク平和映画祭でも招待されることになりました。
同作は2003年の映画ですが、昨年やっと英語版を完成したことから種々の展開になって自分でも驚いているところです。

NY平和映画祭HPhttp://www.nypeacefilmfest.com/index.html
上映案内のページhttp://www.nypeacefilmfest.com/2010.html

『土徳』(DOTOKU-The Roots of Blessing)は3月28日(土)13:30から!
私も25日から国外逃亡です!

以下、プレスリリースの日本文と英文をご案内申し上げます。
NYもしくはNY近郊にお知り合いのある方、どしどしご転送いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

青原さとし拝 「土徳の世界」公式サイト  http://dotoku.net

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
New York Peace Film Festival (NYPFF) 2010
【プレスリリース】 来る3月27日(土)・28日(日)に第3回ニューヨーク平和映画祭をアッパーウェストサイドにあるThe New Seminary-Interfaith Studies:2672 Broadway at 102nd Street にて開催します。

地図↓http://qrl.jp/?299583
「平和」をテーマに公募・招待作品と1930製作の名作「西部戦線異状なし」を含む計9作品を上映します。
26日(金)午後7時 キックオフ前夜祭を日系人会にて開催。
今年1月に亡くなった二重被爆者、故山口彊さんの追悼の意を込め「二重被爆~語り部 山口彊さんの遺言(仮題)」のプレビュー上映を製作者の質疑応答と共に行います。

3月27日(土)・教育目的プログラムとして児童、中・高校生対象2作品を紹介。
2:30pm  「Unlimited」  学校教育の場において子供たち向き合う環境問題を描く
3:30pm「The A‐Bomb:ヒロシマで何が起こったか」 広島RCC放送制作:古い記録フィルムと現在のヒロシマ!
4:30pm 「東洋宮武が覗いた時代」監督:すずきじゅんいち
第二次世界大戦中、日系人収容所で密かに写真を撮り続けた宮武東洋の生涯
6:45pm 「Downwinders: The People of Parowan」ユタ州核実験による風下住民と呼ばれる人々を描く。
7:30pm 「西部戦線異状なし」
第一次世界大戦中のドイツ軍をアメリカ側から描き当時評判になった戦争映画不朽の名作。

3月28日1:30pm 「土徳-焼け跡地に生かされて」
原爆前の広島、安芸門徒の町と呼ばれた広島浄土真宗真光寺に生れ育った父との確執から家族、町、自身を探求する。
4:00pm 「Arlington West」
カリフォルニアの砂浜に立ち並ぶイラク戦争で命を落とした兵士の仮設墓地が脳裏に焼き付く
5:15pm「ウィンター・ソルジャース」イラク帰還兵たちの衝撃告白。
7:15pm 「Niloofar」内乱、戦争の続く中、伝統や風習と戦うイラン家族の葛藤を描いた長編作品。

前売りチケットはwww.Smarttix.com
もしくは212-868-4444にて一般1日チケット$10にて発売。
教育プログラム作品「Unlimited」「The A‐Bomb:ヒロシマで何が起こったか」
鑑賞の児童・学生は前売り当日券ともに$5。
当日券は現金のみ。
前夜祭参加希望の方は nypeacefilmfestival@gmail.comまでお問い合わせ下さい。

2010.03.13 | Trackback(0) | お知らせ

ロマンチックによろしく



「人生を賭けて勝負に出ているんですから。
 私、いつでもそこらで野垂れ死ぬ覚悟、できていますよ。
 映画なんてもともとは、半か丁かのヤクザな商売なんですから」

昨晩のミーティングは「ディア・ドクター」上映会のここ一週間の紹介に回った個所の報告と
今後の予定を話し合っていました。

うまく紹介できた点、ご理解をいただけなかった点など悲喜こもごもでありました。

また改装中の長岡市立劇場と打ち合わせた点の報告もあり、とりあえず新しくなったら見学に行くことと、音声アシストの件で確認に行こうとなりました。

ミーティングを終えて事務局長が「東京スポーツ映画大賞」授賞式に参加した際の写真ができたので見せてもらいましたが、
笑顔の西川美和監督にやはり可憐な方だなぁと。

ミーティング前に「ディア・ドクター」が第一位となった他、
主演男優賞、脚本賞、読者選出日本映画監督賞を受賞したキネマ旬報決算号の
西川美和監督のインタビューを読み目に留まったのが冒頭の言葉。

写真と同じ人が発したとは一瞬、思えない覚悟が詰まった言葉ですが、
確かに「ディア・ドクター」を観れば納得できると思いました。
カッコイイです。

2010.03.13 | Trackback(0) | 当会の活動報告

祈り 出雲にて5



「ひめゆり」新年会の宴のさなかに参加した方が話し始めました。
松江上映会での助成金を使って「ひめゆり」を上映した高校の教師でした。
自身が病に冒されてしまい、沖縄で休暇の養生を過ごしすっかり回復。
そこで沖縄で見聞したことからぜひ生徒達に沖縄の映画である「ひめゆり」を観せたいと、
申請書を提出し上映したいきさつを話しました。

ただし上映までの道のりで大変な苦労をし、
様々な軋轢を乗り越え理解を得て上映にこぎ着けたそうです。

その一方、宴では助成金を応募することの理解を校内で
得られたなかった学校の方のお話しも聞きました。

当会は「ひめゆり」を三度も上映したことで、
ちょっと別格の扱いを受けたような印象を持ちましたが、
松江上映会のようなその後に繋がる取り組み、
また山形の方々のような勉強会を重ねて上映会を
開催したということまで熱心なことはできず、
「ひめゆり」を観せたくても、観せることができなかった話を拝聴すると、
随分と楽な形で上映したのではないかと振り返っていました。

そして「ひめゆり」という映画を観賞すること自体、
とても貴重な機会であることが長岡で浸透とまでいかなかったことも自省しました。

今回の出雲の旅は松江の方々の計らいで、
出雲大社はじめ様々な神社を参拝することができました。
どこでも大兼久プロデューサーは熱心に手を合わせていましたが、
「“ひめゆり”が多くの方と縁がありますように」と、
いつも祈っているそうです。
沖縄の女性である大兼久プロデューサーの祈りが全国、世界の人達に届きますよう。

2010.03.12 | Trackback(0) | 当会の活動報告

ヌードの夜



東志津監督作「花の夢 -ある中国残留婦人-」のナレーションを担当したのは余貴美子さんでした。
物語の主人公、栗原貞子さんの心情を丁寧にすくいとって読み映画の厚みが一層増した印象でした。
東監督はナレーションをお願いした理由について当映画祭で
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-311.html
ファンだったことと“母性”を感じたことを挙げていました。

余貴美子さんは「ディア・ドクター」にも出演しており、
先の日本アカデミー賞で助演女優賞を受賞するなど大活躍です。
今回「ディア・ドクター」の紹介に回って気付いたことは、
とても余貴美子さんのファンが多いことでした。
先の東監督の「花の夢」上映後のお話の中で
「あんまりご存知のない方がいらっしゃると思うんですけども-」と
お話ししているのを読むと、今ほどそんなに著名でなく、
現在、人気があることを気づかされるのはおそらく「おくりびと」効果があるのではないかと。
「おくりびと」という映画自体が日本人の琴線に触れる愛される映画ですが、
劇中、ワケありの葬儀社事務員を演じる余さんの姿も強く印象に残ったと思います。

とはいえ余貴美子さんの代表作としてぜひ挙げたいのが石井隆監督・脚本作「ヌードの夜」。
どこまでもどこまでも堕ちていく女と男“名美と村木”の頂点として、
またほとばしる情念を描き切った名作として邦画史に大袈裟でなくぜひ残したい一作。

“名美”が最も似合う女優として石井監督直々の指名を受けた余さんは
日活ロマンポルノの残り香が漂う本作でヌードも辞さず妖艶にスクリーンを彩りました。
新宿の場末感漂う劇場でヒリヒリしながら当時“名美”を見つめていました。

その後は主役としては「ヌードの夜」で演じ切ったという思いがあるのかわかりませんが、
以降は邦画界に欠かせないバイプレイヤーとして躍進する一方で、
「花の夢」の主旨に賛同してナレーションを引き受ける姿勢も素晴らしいです。

「ディア・ドクター」で余さんは鶴瓶師匠扮する僻地の医者を
的確にサポートする看護師を文字通り好演しています。
「おくりびと」でファンになった方も、
以前から気にかけていた方も「ディア・ドクター」の余さんの姿に目が離せないかと思います。
ぜひご期待ください。

2010.03.12 | Trackback(0) | 上映会

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プロフィール

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