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愛に関するすべてのこと

*S東京特派員の映画祭巡礼記。
今回は「第23回東京国際映画祭」です。
「ボンベイ」「ディル・セ 心から」のインドの巨匠マニラトナムは「ラヴァーン」で健在のようです。
ヒロイン、アイシュワリヤ・ラーイはかねがね“世界一の美女”と呼んでおり、今も主役を張ってるのも嬉しいです。
ついでにアン・ホイ監督「愛に関するすべてのこと」のヒロイン、ヴィヴィアン・チョウの名前を聞いただけで涙を流すいにしえの香港映画ファンもいたのではないでしょうか。
正統派にして清純派のアイドルでありました。

東京国際映画祭2010

東京国際映画祭を見に六本木に行ってきました。
今年もなかなかの作品ぞろいで、見れなかった「ブッダ・マウンテン」や「鋼のピアノ」などの中国映画などもよかったという評判ですし、今年はかなりレベルが高く充実した映画祭だったようです。
それでは私が見た作品の感想です。

ゼフィール

「ゼフィール」(10年トルコ)監督ベルマ・バシュ
祖父母に預けられて山深い村で少女ゼフィールは毎日母親の帰りを待って暮らしていた。ある日、待ちかねていた母親が村にやってくる。しかし待ち望んでいた母親と暮らす夢はかなえられず、ゼフィールはある行動をとる。
感心したのはゼフィールの田舎暮らしのディテールで、草や虫、動物など身近なものがその全てという世界、動物の死から「死」に対して非常に興味持つことなど子供らしい狭い世界ですが、子供のときってこうだったよなあと思い起こさせるものでした。後半、大人の事情などわからない子供と、子供の気持ちを知ろうとしない大人の間で起こる悲劇は痛ましいですが、ラスト思いもよらない形でゼフィールに救いが訪れ、ちょっと涙がでそうなぐらい感動しました。あと食事がおいしそう。バターミルクとか飲んでみたくなりました。しかし山の風景はあまりアジアという感じではないですね。トルコ映画をアジアに含めるのはちょっとムリがありそうです。

ラヴァーン

「ラーヴァン」(10年インド)マニラトラム監督
ビーラーという男が頭目のならず者集団に支配された地方に赴任した警察長官デーウ。しかしビーラー捕縛は叶わず、逆に警官は残酷なやり方で殺され、デーウの妻も誘拐されてしまう。妻を救出するためにデーウは警官隊を引き連れてビーラー一味が潜むジャングルの奥に入っていく…
ラーマナヤのラーマ王子が魔王にさらわれた姫を救出した話を魔王の視点から、支配者に対する被差別階級の反抗として描いた作品。まるで過去にさかのぼってしまったようなジャングルの描写、永遠の反抗を運命づけられたような主人公がその最後に愛を得て消えていく「美女と野獣」的なストーリー展開とか、悲劇ではありますがとにかく堂々として感動的な作品でした。

「ドッグ・スウェット」(10年イラン)ホセイン・ケシャワルズ監督
イランの大都会で暮らす富裕層の若者たちを中心に、イラン人といってもいろんな人がいるんだよ、ということがわかる映画。ここに出てくる若者たちは生活水準も高いので、その分いろんな制約の中で生きているのがわかります。酒も買えない。未婚の男女はホテルにも行けない。一方で年上の男性と不倫する若い女性や同性愛者も登場します。イランの反体制的な若者を描いた作品で「ペルシャ猫を誰も知らない」がありますが、あちらが悲劇的な結末で終わっているのに対し、この映画は現実的で、不自由な社会と折り合いをつけて何とかやっていく姿を見せてます。楽観的かもしれませんが、現実にイランで生きている人たちはこちらのほうに近い気がしますし、希望を感じさせて好ましく感じました。

「追伸」(10年ウズベキスタン)ヤルキン・トゥイチエフ監督
村の電気修理人の主人公はある日落雷に当たり奇跡的に一命をとりとめる。都会に出ていて軽薄な暮らしをしていた弟が帰ってきて同居することになる。都会にいたときと変わらず小難しいことを言うばかりで役に立たない弟。それに関係があるのか、主人公は家族にも不可解な行動を取り始める。
日常的な村の生活と弟の非日常的な言葉の世界、主人公によって変えられていく村といった不条理な光景がさっぱり意味がわからないながら面白い作品でした。

ハイソ

「ハイソ」(10年タイ)アーティット・アッサラット監督
映画俳優のアナンダが撮影中の映画のロケ地にアメリカにいたときの恋人がやってくる。この恋人と過ごす様子が前半。後半はバンコクでの日常が舞台。映画が大きく2つに分かれていること、同じ状況の反復、という構成はホン・サンスを連想しました。でもホン・サンスほどどうしょうもない登場人物ではなく感情移入できる映画でした。タイの日差しを感じさせない温度の低い画面も魅力的です。
アナンダ・エヴァリンハム主演で、本人を彷彿とさせる映画俳優役というのも面白かったです。
Q&Aで観客に「もうちょっと商業的な作品を撮ったほうがいいのでは?」と聞かれて「商業的な作品のつもりなんだけど…」とへこんでいた監督がおかしかったです(2度も言われてました)。まあ確かにスターが出たアート映画って感じでしたが。

ズームハンティング

「ズーム・ハンティング」(10年台湾)チュオ・リー監督
マンションで同居する姉妹。姉は小説家で妹はカメラマン。ベランダで写真を撮っていた妹は向かいのビルの一室で夫婦ではない男女の情事を目撃する。興味を持った彼女はやがてある事件に巻き込まれていく―
主演のチャン・チュンニンは最初は姉役をオファーされたのですが、つらい境遇の役ばかりをやるというイメージに悩んでいたそうで、それと個人的にカメラに興味があったので妹役を選んだのだとか。本来は姉が主人公だったのに妹が主人公になったことが微妙に映画に影響しているように感じました。
台湾映画でミステリー映画というのは珍しいらしく、全体的に混乱しているのは慣れてないためだと思うのですが、人物のすり替えトリックなどミステリーらしいこだわりは面白かったです。

「台北カフェ・ストーリー」(10年台湾)シアオ・ヤーチュアン監督
美人姉妹が経営するちょっと風変わりなカフェの物語。―と聞いて雰囲気だけの映画かとちょっと不安になったのですが、若い女性が自分の居場所を見つけていくしっかりとした成長物語でした。美人姉妹なのに恋愛要素がないなんておかしい!と思ってみているとちゃんとあって、それがまた実に現実的で納得できるのもよかったです(やはりルンメイの相手はこんな人か…みたいな要素も含めて)。
しっかり者の(でも夢見がちな)姉のグイ・ルンメイはもちろんいいのですが、ふらふらしているように見えて、意外と生活力のある妹に扮するリン・チェンシーがまたいいのです。映画は初めてという新人でゲストで現れた彼女は映画の中以上にぶっきらぼうで芸能人らしくなくて面白かったです。

虹「虹」のシン・スウォン監督

「虹」(09年韓国)シン・スウォン監督
映画監督になる夢を追う女性の日々を描いた映画。スターも出ていない低予算ビデオ撮り作品ですが東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞に選ばれました。
主人公は夫と中学生の息子を持つ中年の主婦。映画監督になるべく、自作の脚本を手直しする日々がもう数年も続き、家族には呆れられている。映画会社の態度も冷たくなり、他の会社に移るものの今度はさまざまな注文を受け、映画は当初の内容からかけ離れたものになっていく―
映画製作を扱った映画はいくつもありますが、脚本作りという映画製作でも初期とところを描いていて、ラストに至るも映画撮影までたどり着かないというのは新鮮でした。でも考えてみればこういう形で終わることも現実ではあることで、そういう人たちの人生を描く映画があってもいいわけです。母親の話と平行して語られる息子のバンドの話もよく、ラストのほうの主人公と息子の会話には感動しました。

「愛に関するすべてのこと」(10年香港)アン・ホイ監督
サンドラ・ンとヴィヴィアン・チョウ共演。このふたりが同性愛者のカップルを演じること、ヴィヴィアン・チョウの13年ぶりの映画出演ということで話題になった作品。ということですが、香港は保守的らしくあまりヒットしなかったとか。主人公のような同性愛者(男性とも関係を持って妊娠するので正確にはバイセクシャルなんでしょうけど)はまだまだ社会に受け入れられてないようです。映画はそんな彼女たちのつらい現実もちりばめつつ(会社でのいじめなど)コメディタッチでラストも理想的なぐらいハッピーな形で終わらせます。このへんのファンタジーを観客に信じさせるのがアン・ホイのすごいところでしょう。

「妖術」(10年韓国)ク・ヘソン監督
TVドラマで活躍としているク・ヘソンの初長編監督作品。映画出演の前に監督としてデビューするのだから驚きです。主人公のヒロインは別の役者が演じてますがク・ヘソンも出番はすくないながら謎めいた人物の役で出演してます。
「虹」の主人公はプロデューサーから韓国ではファンタジーは受けない、音楽ものはヒットしないと真っ向から否定されてましたが、この映画はファンタジーだし音楽学校を舞台にしてるし、おまけに暗い。
それでも製作できたのはスターが監督したからかもしれませんが、自分のやりたいことをやるのだ、これ1本にすべてつぎ込むんだっ、という覚悟を感じさせる映画でした。台湾映画の「言えない秘密」を連想させる映画ですが、より幻想的で耽美的。また、あちらがSF的な論理で描かれたのに対して、こちらは映像の論理で描かれた映画といえるでしょうか。タイトルの「妖術」は奇妙なタイトルですが英題は「MAGIC」。そのタイトル通り観客に魔術をかける映画でした。ク・ヘソン監督はこれからも楽しみですが、うれしいことにもう2作目も準備中だとか。こちらは明るいものになるそうです。

以上が東京国際映画祭の感想ですが、最後に付け加えたいのがもうひとつ。
去年から東京国際映画祭となぜか同時に開催されてアジア映画ファンを困らせている(?)のがNHKアジアフィルムフェスティバルです。今年は新作4本のうち1本だけ見ることができました。

「明かりを灯す人」(10年 キルギス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ)アクタン・アリム・クバト監督
監督はアクタン・アブディカリコフ名で「あの娘と自転車に乗って」などが日本で上映されたこともある人。
今作では主人公も自分で演じてます。近代化が進み美徳がすたれていく中、村の生活の向上を素朴に願う電気技師がキルギス人の矜持を守ろうとしたがために葬り去られていく悲劇を描いた見ごたえのある作品でした。

このほかにも「スラムドッグ・ミリオネア」でアカデミー賞を受賞したA・R・ラフマーンが作曲を担当したインド映画「デリー6」、台湾で活躍しているマレーシア出身のシンガーソングライター、アニュウの初監督作品でアンジェリカ・リー主演の「アイス・カチャンは恋の味」、ロカルノ映画祭で最高賞を受賞した中国インディペンディント映画「冬休みの情景」など、面白そうなラインナップなのにぜんぜん見れず残念でした。
例年通りなら来年にはNHKBSで放送されると思いますが、ぜひ、NHKさんにはアンコール上映をおねがいしたいです!(他の映画祭にかぶらない時期に)


東京国際映画祭2010

東京国際映画祭を見に六本木に行ってきました。
今年もなかなかの作品ぞろいで、見れなかった「ブッダ・マウンテン」や「鋼のピアノ」などの中国映画などもよかったという評判ですし、今年はかなりレベルが高く充実した映画祭だったようです。
それでは私が見た作品の感想です。

ゼフィール

「ゼフィール」(10年トルコ)監督ベルマ・バシュ
祖父母に預けられて山深い村で少女ゼフィールは毎日母親の帰りを待って暮らしていた。ある日、待ちかねていた母親が村にやってくる。しかし待ち望んでいた母親と暮らす夢はかなえられず、ゼフィールはある行動をとる。
感心したのはゼフィールの田舎暮らしのディテールで、草や虫、動物など身近なものがその全てという世界、動物の死から「死」に対して非常に興味持つことなど子供らしい狭い世界ですが、子供のときってこうだったよなあと思い起こさせるものでした。後半、大人の事情などわからない子供と、子供の気持ちを知ろうとしない大人の間で起こる悲劇は痛ましいですが、ラスト思いもよらない形でゼフィールに救いが訪れ、ちょっと涙がでそうなぐらい感動しました。あと食事がおいしそう。バターミルクとか飲んでみたくなりました。しかし山の風景はあまりアジアという感じではないですね。トルコ映画をアジアに含めるのはちょっとムリがありそうです。

ラヴァーン
「ラーヴァン」(10年インド)マニラトラム監督
ビーラーという男が頭目のならず者集団に支配された地方に赴任した警察長官デーウ。しかしビーラー捕縛は叶わず、逆に警官は残酷なやり方で殺され、デーウの妻も誘拐されてしまう。妻を救出するためにデーウは警官隊を引き連れてビーラー一味が潜むジャングルの奥に入っていく…
ラーマナヤのラーマ王子が魔王にさらわれた姫を救出した話を魔王の視点から、支配者に対する被差別階級の反抗として描いた作品。まるで過去にさかのぼってしまったようなジャングルの描写、永遠の反抗を運命づけられたような主人公がその最後に愛を得て消えていく「美女と野獣」的なストーリー展開とか、悲劇ではありますがとにかく堂々として感動的な作品でした。

「ドッグ・スウェット」(10年イラン)ホセイン・ケシャワルズ監督
イランの大都会で暮らす富裕層の若者たちを中心に、イラン人といってもいろんな人がいるんだよ、ということがわかる映画。ここに出てくる若者たちは生活水準も高いので、その分いろんな制約の中で生きているのがわかります。酒も買えない。未婚の男女はホテルにも行けない。一方で年上の男性と不倫する若い女性や同性愛者も登場します。イランの反体制的な若者を描いた作品で「ペルシャ猫を誰も知らない」がありますが、あちらが悲劇的な結末で終わっているのに対し、この映画は現実的で、不自由な社会と折り合いをつけて何とかやっていく姿を見せてます。楽観的かもしれませんが、現実にイランで生きている人たちはこちらのほうに近い気がしますし、希望を感じさせて好ましく感じました。

「追伸」(10年ウズベキスタン)ヤルキン・トゥイチエフ監督
村の電気修理人の主人公はある日落雷に当たり奇跡的に一命をとりとめる。都会に出ていて軽薄な暮らしをしていた弟が帰ってきて同居することになる。都会にいたときと変わらず小難しいことを言うばかりで役に立たない弟。それに関係があるのか、主人公は家族にも不可解な行動を取り始める。
日常的な村の生活と弟の非日常的な言葉の世界、主人公によって変えられていく村といった不条理な光景がさっぱり意味がわからないながら面白い作品でした。

ハイソ

「ハイソ」(10年タイ)アーティット・アッサラット監督
映画俳優のアナンダが撮影中の映画のロケ地にアメリカにいたときの恋人がやってくる。この恋人と過ごす様子が前半。後半はバンコクでの日常が舞台。映画が大きく2つに分かれていること、同じ状況の反復、という構成はホン・サンスを連想しました。でもホン・サンスほどどうしょうもない登場人物ではなく感情移入できる映画でした。タイの日差しを感じさせない温度の低い画面も魅力的です。
アナンダ・エヴァリンハム主演で、本人を彷彿とさせる映画俳優役というのも面白かったです。
Q&Aで観客に「もうちょっと商業的な作品を撮ったほうがいいのでは?」と聞かれて「商業的な作品のつもりなんだけど…」とへこんでいた監督がおかしかったです(2度も言われてました)。まあ確かにスターが出たアート映画って感じでしたが。

ズームハンティング

「ズーム・ハンティング」(10年台湾)チュオ・リー監督
マンションで同居する姉妹。姉は小説家で妹はカメラマン。ベランダで写真を撮っていた妹は向かいのビルの一室で夫婦ではない男女の情事を目撃する。興味を持った彼女はやがてある事件に巻き込まれていく―
主演のチャン・チュンニンは最初は姉役をオファーされたのですが、つらい境遇の役ばかりをやるというイメージに悩んでいたそうで、それと個人的にカメラに興味があったので妹役を選んだのだとか。本来は姉が主人公だったのに妹が主人公になったことが微妙に映画に影響しているように感じました。
台湾映画でミステリー映画というのは珍しいらしく、全体的に混乱しているのは慣れてないためだと思うのですが、人物のすり替えトリックなどミステリーらしいこだわりは面白かったです。

「台北カフェ・ストーリー」(10年台湾)シアオ・ヤーチュアン監督
美人姉妹が経営するちょっと風変わりなカフェの物語。―と聞いて雰囲気だけの映画かとちょっと不安になったのですが、若い女性が自分の居場所を見つけていくしっかりとした成長物語でした。美人姉妹なのに恋愛要素がないなんておかしい!と思ってみているとちゃんとあって、それがまた実に現実的で納得できるのもよかったです(やはりルンメイの相手はこんな人か…みたいな要素も含めて)。
しっかり者の(でも夢見がちな)姉のグイ・ルンメイはもちろんいいのですが、ふらふらしているように見えて、意外と生活力のある妹に扮するリン・チェンシーがまたいいのです。映画は初めてという新人でゲストで現れた彼女は映画の中以上にぶっきらぼうで芸能人らしくなくて面白かったです。

虹

「虹」(09年韓国)シン・スウォン監督
映画監督になる夢を追う女性の日々を描いた映画。スターも出ていない低予算ビデオ撮り作品ですが東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞に選ばれました。
主人公は夫と中学生の息子を持つ中年の主婦。映画監督になるべく、自作の脚本を手直しする日々がもう数年も続き、家族には呆れられている。映画会社の態度も冷たくなり、他の会社に移るものの今度はさまざまな注文を受け、映画は当初の内容からかけ離れたものになっていく―
映画製作を扱った映画はいくつもありますが、脚本作りという映画製作でも初期とところを描いていて、ラストに至るも映画撮影までたどり着かないというのは新鮮でした。でも考えてみればこういう形で終わることも現実ではあることで、そういう人たちの人生を描く映画があってもいいわけです。母親の話と平行して語られる息子のバンドの話もよく、ラストのほうの主人公と息子の会話には感動しました。

「愛に関するすべてのこと」(10年香港)アン・ホイ監督
サンドラ・ンとヴィヴィアン・チョウ共演。このふたりが同性愛者のカップルを演じること、ヴィヴィアン・チョウの13年ぶりの映画出演ということで話題になった作品。ということですが、香港は保守的らしくあまりヒットしなかったとか。主人公のような同性愛者(男性とも関係を持って妊娠するので正確にはバイセクシャルなんでしょうけど)はまだまだ社会に受け入れられてないようです。映画はそんな彼女たちのつらい現実もちりばめつつ(会社でのいじめなど)コメディタッチでラストも理想的なぐらいハッピーな形で終わらせます。このへんのファンタジーを観客に信じさせるのがアン・ホイのすごいところでしょう。

「妖術」(10年韓国)ク・ヘソン監督
TVドラマで活躍としているク・ヘソンの初長編監督作品。映画出演の前に監督としてデビューするのだから驚きです。主人公のヒロインは別の役者が演じてますがク・ヘソンも出番はすくないながら謎めいた人物の役で出演してます。
「虹」の主人公はプロデューサーから韓国ではファンタジーは受けない、音楽ものはヒットしないと真っ向から否定されてましたが、この映画はファンタジーだし音楽学校を舞台にしてるし、おまけに暗い。
それでも製作できたのはスターが監督したからかもしれませんが、自分のやりたいことをやるのだ、これ1本にすべてつぎ込むんだっ、という覚悟を感じさせる映画でした。台湾映画の「言えない秘密」を連想させる映画ですが、より幻想的で耽美的。また、あちらがSF的な論理で描かれたのに対して、こちらは映像の論理で描かれた映画といえるでしょうか。タイトルの「妖術」は奇妙なタイトルですが英題は「MAGIC」。そのタイトル通り観客に魔術をかける映画でした。ク・ヘソン監督はこれからも楽しみですが、うれしいことにもう2作目も準備中だとか。こちらは明るいものになるそうです。

以上が東京国際映画祭の感想ですが、最後に付け加えたいのがもうひとつ。
去年から東京国際映画祭となぜか同時に開催されてアジア映画ファンを困らせている(?)のがNHKアジアフィルムフェスティバルです。今年は新作4本のうち1本だけ見ることができました。

「明かりを灯す人」
(10年 キルギス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ)アクタン・アリム・クバト監督
監督はアクタン・アブディカリコフ名で「あの娘と自転車に乗って」などが日本で上映されたこともある人。
今作では主人公も自分で演じてます。近代化が進み美徳がすたれていく中、村の生活の向上を素朴に願う電気技師がキルギス人の矜持を守ろうとしたがために葬り去られていく悲劇を描いた見ごたえのある作品でした。

このほかにも「スラムドッグ・ミリオネア」でアカデミー賞を受賞したA・R・ラフマーンが作曲を担当したインド映画「デリー6」、台湾で活躍しているマレーシア出身のシンガーソングライター、アニュウの初監督作品でアンジェリカ・リー主演の「アイス・カチャンは恋の味」、ロカルノ映画祭で最高賞を受賞した中国インディペンディント映画「冬休みの情景」など、面白そうなラインナップなのにぜんぜん見れず残念でした。
例年通りなら来年にはNHKBSで放送されると思いますが、ぜひ、NHKさんにはアンコール上映をおねがいしたいです!(他の映画祭にかぶらない時期に)

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2010.11.11 | Trackback(0) | 当会の活動報告

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