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復興の花

2011-10-01 001 2011-10-01 003

“旅人よ 計画通りにいかないことが たくさんある” 

いきさつは省略して原田裕司監督運転の車に同乗させていただき
新宿から途中、スタッフの方も同乗し山古志を目指していました。
車中には原田監督が大好きだというブルーハーツがカーステから。

今夏“長岡インディーズムービーコンペティション スカラシップ“と題して、
当会が長岡市市民活動団体助成事業に応募したところ審査を通りました。
第13回長岡インディーズムービーコンペティショングランプリ受賞者に
長岡で映画を撮影することを条件に映画制作費を援助するこの企画。
「壁女」で受賞した原田監督はテーマとして山古志に飼育されている
アルパカに関心を抱き先日シナハンとして山古志をまわりました。

事前に合流した事務局長の車の後を追う形で坂道を登って山古志へ。
目的地・油夫のアルパカ牧場で管理してる青木勝さんと
山古志所の職員の方にシノプシスをお渡しし協力を依頼。
撮影予定となる厳冬期のアルパカは種苧原集落の牛舎で飼育されるので、
そちらで飼育されてる方や合宿所の紹介などを快くいただきました。
原田監督は愛嬌のあるアルパカにエサを与えて冬になると毛がどれくらい伸びるのかなどを質問していました。

その後は山古志でも奥にある種苧原へと移動。
先ほどの油夫はメスのアルパカが飼育されていますが、
こちらはオスばかりとなるアルパカ牧場へと。
飼育されてる樺澤さんにもお会いし牛舎を見学させていただきました。
周囲は稲刈りが終わった棚田が広がりますが、厳冬期は当然一面雪に覆われるハズで、
その銀世界でのアルパカの姿にイメージを膨らませてるようでした。
しかし初老といっては憚れますがアルパカの前は闘牛を飼っていたらしい
樺澤さんの風雪や震災を耐え抜いた渋みある面構えを見て、
この種苧原に生きるだけで人生のドラマを感じ取ったりしました。

そして山古志をまわってて個人的に思ったのが
今回のシナハンは橋本信一監督が道標となってくれてるのではと。
アルパカについて協力いただいた青木勝さんは今年の映画祭で
橋本監督追悼の「掘るまいか」上映後に小林茂監督との対談で功績を偲び、
その縁で今回のシナハンと山古志での撮影協力を依頼。
青木さんは現在アルパカで地域おこしを考え雇用と観光に力を注いでいます。
なんでもアルパカは動物セラピーとして人がとても癒されるとか。

また山古志入りして最初にご案内したのが「掘るまいか」のテーマとなった中山隧道。
続いて中越地震で土砂に埋まった家屋が残る木篭集落で
被災時の話とその後の復興への道程を話していただいたのが郷見庵のご婦人。
以前、来たとき橋本監督を家に招いてご飯をたべてもらったと話していた方。

山古志闘牛場をご案内した際に偶然会ったのが「1000年の山古志」の主要人物で著名な闘牛名人。
山古志の名士の一人であり、震災の際に全村民避難となり、その後の不自由な避難所や仮設住宅での暮らしを体験した後に復興を遂げようとする山古志に現在、東北はじめ被災地または中国からも要人が視察に訪れること、山古志が恩返しする番なことを滔々と話していました。
すでに映画の事を知っているらしく協力を依頼しました。

実際、今回のシナハンで行く先々でお会いした山古志の人達は大変親切にしていただきました。
郷見庵ではご婦人たちから一際うまみのある枝豆の差し入れをいただき、
「これはうまい」と原田監督は驚き次々と口にしたりと。

山古志の方々、そして事前に相談に乗っていただいた長岡ロケなびや
長岡市の担当者の方々にもこの場を借りてお礼を申し上げ、今後のご支援をお願いいたします。

山古志からの帰還後、監督はもう一つの目的である音楽食堂での竹原ピストルさんのライブを観賞。
この日にライブがあることを知って長岡入りを決めたようですが、
憧れのシンガーを前に感激と幾分の緊張が混じっていたようで、
終了後に「壁女」のDVDをお渡ししていました。
竹原ピストルさんのライブを初めて見ましたがギターをかき鳴らし強いメッセージを機関銃のように叫び歌う姿にただ圧倒されました。
思わず買ってサインをいただいたCDが「復興の花」
http://blog.goo.ne.jp/pistol_1976/e/59c0ff3c732c1d35cd33505ae986da75
福島の被災地を目にして作り上げたCDのようで、売り上げは被災地に寄付されるとのこと。
復興を遂げようとしてる山古志の後に東日本大震災を歌った曲が収められてるCDを手にすることにいろいろな思いが込み上げていました。

ライブの後に遅い夕食、長岡だから洋風カツ丼をご紹介したところ
口に合ったようで喜んで食べてこちらも嬉しかったです。
洋風カツ丼を食べ終えて休む間もなく、原田監督とスタッフの方は小田原目指して車で夜の長岡を出発しました。
今度は小田原映画祭の上映のために出席するとのこと。

翌日朗報が届き「壁女」は小田原でもグランプリに加えて市民スタッフ賞の二冠を受賞!
おめでとうございます!!
これからも自主映画のコンペが続くので各地を席巻し、
いい形で山古志の撮影に入れたらと夢想します。
こちらも映画制作に関わるのは全くの手探りで心許ないのですが、
原田監督の才能に賭けてバックアップをしていきたいと。

長岡の授賞式はビーサンで来たのが女性スタッフの意見が割れましたが、
原田監督は長身で無精髭とラフな格好が似合いイケメンというよりとてもハンサム。
気さくな方でありますが、好きな監督としてパク・チャヌクを挙げており、
今回のシノプシスは「壁女」とまた違った厳しさのある世界観のようなので
これを山古志で撮ること、またシナハンを経て変更があるのか、
いづれにせよ大きな期待を寄せたいと思います。

“それでも進んでいくしかねーんだぞって 空は教えてくれるだろう”

『壁女』予告 http://www.youtube.com/user/yujiman76#p/a/u/1/y7a_CCKpvMI

映画:長岡コンペグランプリ・原田裕司監督、山古志舞台に新作 /新潟
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20111005ddlk15200089000c.html

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2011.10.05 | Trackback(0) | 当会の活動報告

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