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戦争映画は、もう 観ない。

2012-04-08 001 2012-04-08 001

「この空の花 長岡花火物語」は作品時間2時間40分、
いささかも退屈せずに怒涛の勢いで展開されます。

映画は長岡を訪れた大林監督が見聞した驚きのすべてを饒舌にデコレーションして再現。
おそらく監督が長岡で会ったのは歴史を伝承し古里に誇りを抱く高潔な人々ばかりだったのでしょう、それらの人々との出会いが慰霊の花火という祝祭に向けて過剰にスパークしたような映画でした。

だから“尾道三部作”のような抒情的な映画を期待すると当てが外れるかもしれませんが、
映画の枠も時空さえも易々と越えてドキュメンタリー、ファンタジー、劇映画を混在させた
大林流の長岡見聞研究レポートを映像で体験させてくれます。

とはいえ東日本大震災という現在進行形の出来事も慌ただしく取り入れたために、
背後の台詞としてあった「浜岡原発の停止」について触れるだけで監督はどのように考えてるのか、
また被害だけでなく加害の側面も取り入れたと想像しますが“海南島の慰安婦”問題は恥ずかしくも初めて知っただけに踏み込んで描かれてなかったのがもどかしかったです。

他にも膨大なエピソードが羅列されて描きこめば5時間を超える作品時間になったと
想像するものを潔く2時間40分にまとめて大林ワールドの集大成を堪能させてくれます。

また映画を観て長岡花火は戦災の慰霊の花火と初めて知る方が全国に多くおられると思いますが、
こちらが初めて知ったのは山本五十六元帥のお墓と同じ墓地に堀口大學のお墓もあり、
核兵器への警鐘の詩が立てられてることでした。
元帥のお墓は事務所近くにあり知っていましたが、
この堀口大學の詩については知らずにいたので翌日にはすぐさま足を運んできました。

こんな形で映画を観た全国の方がヒロインのように長岡周遊をするんじゃないかと思います。
ただここで福島原発事故から避難した少年に向かって未来を託すシーンがあるのですが、
同事に事故を引き起こした大人の責任に触れてほしい思いも残りました。

「みんなで語り合うことで深く面白く観えてくる」
大林監督は舞台挨拶で語ってましたが、映画を観た後の対話で各々の中で映画が完成するのではないかと。
あと確かに1度観ただけでは捉えきれない映画です。

東日本大震災からの復興という日本全体の課題を戊辰戦争、長岡空襲、中越大地震から三度復興を遂げた長岡を題材に考察していき、時に登場人物の台詞がそのまま、大林監督の言葉であり、それは大震災を体験したこれから生きる日本人に向けての遺言のようにも聞こえます。

しかし大林監督が戦争に対してまだまだ語りつくしたと思えないのは
21年前にNCホールで語っていた幼年期に体験した強烈で凄惨な戦争体験を
ぜひ古里の尾道で撮ってほしいと、長年、大林監督の映画を観続けてきた者として、
やはり古里・尾道で戦争について映画について総括してほしいと望みを抱きました。

「今度は冬の長岡魂を撮ってみたい」
舞台挨拶で語っていましたが、ぜひ自身の戦争体験を描き切った後にまた長岡で撮ってほしいと。

映画に登場する長岡の人達は皆、道徳の教科書に出てくるような
人々の模範となる立派な人達でしたが、
(ただ唯一、無頼な伝説の花火師の祖父は妙に魅力的でした)
無論、長岡も他の街のように人間臭い、
時に生臭い人々が闊歩し様々な問題を抱えているので、
次はそんな市井の人々のささやかな姿を、
例えば「廃市」のような慎ましい映画を撮ってもらえないかと望みました。

そんなわけで長岡発の「この空の花」が今後長岡の人達、
さらに全国、世界でどのように評価され観られるのか、
東京では5月に有楽町スバル座にて公開。
ドイツの日本コレクションでも上映されるそうです。
http://www.nipponconnection.com/nippon-cinema.html

あと当映画祭にゲストでお越しいただいた俳優も登場していました。

森田直幸くんは南相馬から原発事故で避難した高校生役で登場。
謎のヒロインと恋仲になることを密かに期待しましたが、、、、
若手の中で抜群の演技力を誇りながらも、今回は物足りなかったのは少々残念。

寺島咲さんはおそらく初の母親役。
物語の鍵ともいえる重要な役で観客の涙を搾り取るほどの熱演でした。
大林映画でどんどん大きくなっているのは嬉しかったです。

そして三浦景虎さん。
その多くが誇張され狂騒的に演じる中、
初っ端から登場し正気で誠実な演技で魅せてくれます。
戦時中の農家の主人でささやかな日常が
突然の模擬原子爆弾の落下で家族が無残に散るまでを
寡黙に演じきって恐らく当時の長岡の農家の姿はこんなではなかったかとリアリティを感じさせました。
またスクリーンで拝見したいです。

ちなみに個人的に注目していた灯篭流しのシーンは流麗に撮られてて良かったものの、
本作を観て「こそばゆい映画だった」と感想を漏らした人がいましたが、
確かにあの方が灯篭に手を合わせてるのを観て同意していました。

「この空の花 長岡花火物語」公式HP http://konosoranohana.jp/

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2012.04.09 | Trackback(0) | ごあいさつ

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