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東京特派員の東京フィルメックスレポート

フィルメックス
おなじみのS東京特派員より開催中の東京フィルメックスレポートが届きましたのでご紹介します。
お仕事の出張先の韓国でも劇場をハシゴしたり、キム・ギヨンのDVDを漁ったりと映画生活に余念がないようです。いつもありがとうございます!
http://www.filmex.net/
ちなみにS特派員よりフィルメックスの会場にもすくらんぶる#59を置いていただきました。


23日
「文雀」
ジョニー・トー監督作品。もう当たり前のように上映されるジョニーさんの作品ですが言うまでもなくトー監督今回も来日してません。
男たちの結束を乱す女という図式はこれまでの作品でもみられた要素ですが今回はそれが中心になっています。
抜群のチームワークを誇る4人のスリ集団の前に現れた謎の女。
この女の魅力に同時に参ってしまった4人は危険を承知で彼女の願いを叶えようとします。
この純情集団がサイモン・ヤムをリーダーにするいい年した大人たちなのがまず笑えます。
映画は古風な音楽に乗ったサイモン・ヤムの独り芝居から始まるのですが全体的にセリフが少なく代わりに音楽が登場人物の心情を語ってほとんど音楽劇の趣で異様にロマンチックです。
物語のラストは予想できるものだと思いますが後味が悪いものではないので安心を。

「ウエルカム・トゥ・サンパウロ」
サンパウロ映画祭の企画によるサンパウロを舞台にしたオムニバス映画。
吉田喜重、ツァイ・ミンリャンなどが参加しています。すごく短くて作品が多く覚えきれませんが(17エピソードもあります)高速道路が市場のようになったりする奇妙な作品(「オデッセイ」ダニエラ・トマス)が印象に残りました。
おまけ(?)として上映されたとぼけた味わいのマノエラ・デ・オリヴェイラとまるでトレンディドラマの一部分のようなジャ・ジャンクーもよかったです。

「PASSON」監督は濱口竜介。
東京藝大大学院の修了作品です。こういうレベルの学生作品が毎年何本も送り出されているとしたらなかなか凄いところではないでしょうか。
山田太一的な登場人物の人間性が剥き出しにされるディスカッション・ドラマ。
若い俳優ばかりですが素晴らしい脚本を得て見応えのある演技を見せています。
「サバイバル・ソング」
昨年のフィルメックスと今年中国インディペンデント映画祭でも上映された「最後の木こりたち」のリー・グァンリー監督の新作。
「最後の木こりたち」を撮ったあと木こりの職を失った彼らはその後どうなったのかという声が多く寄せられたそうで、その中の一人に焦点を当てて彼の生活を追った作品です。
対象が絞られた分、また説明も多少増えて前作の異様さは薄められ普通のドキュメンタリーっぽくなりましたがたぶん監督の意図を超えて現実が作品を形作ってしまったのではないかと思える後半の展開はただものではない感じです。

「ヘアカット」
カザフスタンの作品。監督はこれが長編第一作のアバク・クルバイ。
東京国際映画祭のグランプリ「トルパン」もカザフスタンの映画でした。カザフスタンは注目ですね。
「トルパン」は草原が舞台でしたが「ヘアカット」はカザフスタン最大の都市アルマティが舞台。
主人公は高校生の少女。不良少女ともいえる彼女は学校や家庭に嫌気がさし街をさまよいます。
ヒロインの少女が若いころのミラ・ジョボヴィチ似のボーイッシュな美少女で魅力的。
あと雪がところどころに積もる寒々しい街の風景もいいです。
素材のせいか画質がよくないのが惜しまれます(プロジェクター上映)。

24日「黄瓜(きゅうり)」
北京を舞台に屋台の野菜売りを接点にして売れない脚本家とその恋人、それと失業中の中年男とその家族が主人公。
彼らが意外なところで関わり合いをみせたりしてストーリーが進みます。
監督はまたまたこれが長編第一作のチャオ・ヤオウー。ジャ・ジャンクー主宰のワークショップで出た「食べ物」というテーマから発展して出来た作品とのこと。どうりできゅうりの出し方がムリヤリなわけだと思いました(笑えますが)。
しかし食事をモチーフ使って伝統的な中国家庭料理とマックなど、大人と子供の世代間の違い、安い家庭料理と高い外食に現れる格差などをうまく描写しています。
最後は重たいですが野菜売りの家族の貧しい中の家族愛が心に残りました。

「完美生活」
英題が「パーフェクト・ライフ」。なかなか皮肉がこもったタイトルです。
登場人物はパーフェクトとは程遠い生活を送ってます。監督はこれが2作目のエミリー・タン(中国出身で最近香港に移住)。フィクションとドキュメンタリーが特に説明もなく交互に描かれて進むちょっと変わった構成の作品。いや、ジャ・ジャンクーがプロデューサーになっているのでその影響と考えればそれほど不思議ではないかもしれません。
最初フィクションの部分だけのつもりだったのがなにか物足りなさを感じドキュメンタリーを付け足したのだとか。フィクションだけのときに比べてより普遍的な映画になったとは監督の言葉。なるほど。確かに効果はあったと思います。暗い映画でした。

「ノン子36歳(家事手伝い)」
日本映画。熊切和嘉監督作品。
フィルメックスでは受付の脇にあるイベントスペースで映画と映画の上映の合間に時々トークイベントをやっていて入場無料で入れるのですが、「ノン子…」上映前に開かれた「坂井真紀の魅力を語る」と題されたトークイベントは坂井真紀さんと熊切監督が出たせいか凄い人が詰めかけ、さらに寺島進(ファブリーズ)も途中から参加と楽しいイベントでした(司会の林加奈子ディレクター(かな子46歳)も絶好調)。
映画の方ですが、見終わってまず思ったのは、これは「めぞん一刻」だなってことです。映画版ありますがあれよりよほど「めぞん一刻」の感じがあります。高橋留美子ファンの妄想かもしれませんが。ぜひ見て判断して欲しいと思いますが、この作品R-15なので子供は見ちゃダメなんですよね。16歳以上の人は見てください。12月から劇場公開です。

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2008.11.25 | Trackback(0) | 当会の活動報告

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